ウチのカミさん中国人 ~毎日が異文化~

国際結婚したい人の夢を壊さないといいな。国際結婚の現実、いいとこ悪いとこ盲点、みんなお話しします。

烏龍茶なんて中国人は飲まない?

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中国茶の王道は烏龍茶?

中国茶と言えば、烏龍茶。
もしくは、プーアル茶、ジャスミン茶。
メジャーなのはこの辺でしょうか?
対して、日本茶と言えば、緑茶。

では問題です。

上記の文章の間違いを指摘しなさい。

実は、中国茶と言っても緑茶なんですよ。

むしろ、烏龍茶、プーアル茶、ジャスミン茶はマイナー茶です。少なくとも杭州近辺では。

中国では緑茶が良く飲まれている

我が妻の実家、杭州は中国でも有名な緑茶のひとつ、「龍井茶」の産地なので、妻も緑茶は大好きです。

なので、日本での烏龍茶人気に首をかしげております。
というより、故郷の名産品「龍井茶」が日本でマイナーなことに納得いってないのかも。

妻いわく、「元々、烏龍茶は貧乏人の飲み物、緑茶は金持ちの飲み物」(きっぱり!)。
確かに清の時代、杭州の緑茶は皇帝しか飲むことが許されない献上品だったとかで、杭州人はそのことに高い誇りを持っています。

でも、烏龍茶は貧乏人用ってことは…(汗)

「だって、食事の時に緑茶を出すの高い店だけよ?安い朝ご飯の店はみんな烏龍茶とか出すのよ。」

本当だった


確かに、個室の用意のあるレストランでは緑茶が出ます。でも、10元前後で朝ご飯用の軽食を出すようなお店は、確かに烏龍茶とか黒っぽいお茶だった。もしくはお茶が出ない・・・

さらに調子に乗って、妻は語ります。
昔、緑茶を運搬中に傷んだのが偶然発酵して、烏龍茶とか紅茶が出来たのだ。一番茶とか初摘みの茶葉は緑茶にしてしまうので、それ以外の葉で作ってる烏龍茶や紅茶は中国では安いお茶だ。イギリスなどが紅茶を喜んで飲んでたが、商人が安物を売って利益を出してたんだろう、と。

事実かは置いておいて、そういう認識みたいです。

スゴイぞ!サントリーのウーロン茶戦略

だとすると、マイナーな安物いち中国茶ブランドであった烏龍茶を、あえて日本に輸入し始めた伊藤園ってスゴくない?
まぁ、ヤンメイにとって、烏龍茶と言えばサントリーですから、伊藤園はツメが甘いとも言えます。

本当に見事なのは、烏龍茶と言えばサントリー、と一般人が思うまでに烏龍茶を育てたサントリーの手腕です。中国との経済格差がもっと大きかった時代、安価な茶葉を購入して、さぞ暴利を貪った大きな利益を上げたんでしょうね。

いやいや、これは本当にスゴイことですよ。
本場でさほどでもない価値の物を再評価し、イチから広めて価値を高め、大きな利益を上げるまでに育てる。なんか日本的経営の鏡のような気がします。

ちなみに、ヤンメイ、ジャスミン茶は伊藤園、烏龍茶はサントリーをずっと愛飲しております。愛飲しておりますよ〜、サントリーさん、伊藤園さん(チラッ