ウチのカミさん中国人 ~毎日が異文化~

国際結婚したい人の夢を壊さないといいな。国際結婚の現実、いいとこ悪いとこ盲点、みんなお話しします。

中国人妻の愛情

昨日、とてもありがたく嬉しいことがありました。ちょっぴり自慢も入りつつ驚いた、ごくごく個人的な、国際結婚夫婦のある日常のお話。

朝からツイてない日

朝、ヤンメイ、手袋を片方落としました。いや、いつもは駅に着くとカバンにしまうんですけどね。昨日に限ってコートのポケットにつっこんでしまい。職場で気が付いた時には、片方だけなくなっていました。

しかも、たまたま昨日だけ特別な仕事があって移動も多く、お昼を食べる暇があるかどうか。

そんな話を、朝、仕事が始まる前に、妻と電話で話していました。

サプライズ訪問、来た

すると昼前、ヤンメイが移動で事務所を出る直前に、妻が訪ねてきました!

お昼が食べられないのは可哀想だ、と食べ易く匂いのしないパン、カットしたリンゴ、サーモスに入れたコーヒーを持ってきてくれたのです。しかも、帰りに手袋がないのは寒かろう、と代わりの手袋まで一緒に!

寒波到来!とかいって一際寒い日だと言うのに、自分達も寒い中、小一時間かけて電車を乗り継ぎ、援助物資を持って来てくれたんですよ。

さらに、移動が多いのは妻も分かっていて、お弁当を届けても、ゆっくり話す間も無くヤンメイは出掛けてしまうのも了解済みなのです。事実、空中給油のように、受け取るなりすぐ出発。

嬉しくて、ありがたくて、ちょっとウルっと来ました。

中国人の家族愛

合理的に考えれば、そんなことしなくてもいいんです。寒いといっても、片道のこと。たった一度ガマンするだけですし、自業自得でもあります。ご飯だって、コンビニで買って食べれば済みますし、ヤンメイ自身もそのつもりでした。

でも、中国人の妻は、寒い夜、仕事帰りで疲れてるのに、手袋もないのは可哀想だな。パンでもあれば、どこか合間の時間で食べられるし、せっかくだから美味しいのを持っていってあげよう。そう考え、わざわざ隣の駅で降りて、ヤンメイの好きなパン屋でクセのないのパンを選んで持たせてくれたのです。

これは、妻の性格でもあるのですが、中国人であることと関係してるのかも知れません。中国人はとにかく家族を大事にするのです。知らない人と笑顔で会釈することはありませんが、家族には本当に深い愛情を注ぎます。恩に着せるでも、ドヤるでもなく、ごく当たり前に家族を大切にします。

今回の妻の行動も、自然な家族愛の表れでした。似たようなことを、時々してくれます。その度、ヤンメイはその深い愛に毎回驚き、比べてみて自分の冷たさをちょっと反省します。これは、学習はするものの、なかなか同じ風には出来ません。日本人だからなのか、ヤンメイの生い立ち、性格の問題なのか…まぁ、そんなこと、妻も求めはしませんけどね。

愛情はお互いに

求められはしないけど、そうまでされると妻子を大事にしなきゃな、という気持ちが強くなります。心理学でいう、「返報性の法則」ってヤツですか?

ただでさえ、アウェイで暮らしてる妻ですからね。同じ様な献身は出来ませんが、出来る限り日常の妻の要求は叶えることにしています。それで釣り合いが取れているかは微妙ですが、気持ち的には「妻ファースト」です。

おかげで、結婚9年、大きなケンカは5回もせず、仲良く楽しい毎日が送れています。でも、その根底にはたっぷりの愛情をヤンメイが受け取っている、という最初のアクションがあったんだなぁ、とこのエントリーを書いていて自覚しました。

まだ自分が譲ってる、と思ってた頃のエントリーがこれ。自覚が足りずに恥ずかしい。

ハーフ娘の家族愛

ちょっと話は変わりますが、昨年、幼稚園の願書を書くに当たり、子供にどのように育って欲しいのか、書く欄がありました。妻の発案で「家族を大切にする」と記入しました。

ヤンメイの感覚では、隣人愛ではなく、家族愛の押し付けは教育目標(?)としていかがなものか?的な気持ちもあったのですが、家庭での躾や幼稚園と関わる頻度が多いのは妻ですし、その意思を尊重したのです。

おそらく、空気のように流れるこの雰囲気(+妻の教育)に触れて育つうち、ヤンメイ娘も一般的な日本人とは少し異なる家族観を持つようになるのでしょうね。家族愛マシマシの。まぁ、生来の資質もありますから、どうなっていくのか興味津々です。

ともあれ、寒い日に家族に大事にされて嬉しかった、というお話でした。

 

《あとがき》

ちなみに、落とした手袋、帰りに駅に届け出たら、地元駅で拾得されていました。最近はコンピューターの管理が行き届いているので、駅間でも情報の共有が進んでいて、他駅の遺失物の有無まで分かるんですね、すごい!その分、駅員さんは入力の手間とか増えてるんでしょうけど。ありがたい事です。