ウチのカミさん中国人 ~毎日が異文化~

国際結婚したい人の夢を壊さないといいな。国際結婚の現実、いいとこ悪いとこ盲点、みんなお話しします。

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守ってあげたい

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松任谷由実ファンの皆さん、紛らわしいタイトルですみません。今だとJUJU(ゆず)を連想する人もいるかな?どのみちハズレですが。とゆーか、そういうハートフルなお話ではありません。

新しい保険証が来ました。ヤンメイは自営業なので、国民健康保険(国保)です。他の保険証だとどうなのか知らないのですが、国保の保険証は裏面が臓器提供意思表示のサインが出来ます。

死後、自分のことは自分で決められませんからね。最終的には家族に委ねるほかありません。が、妻は臓器提供についてあまり前向きではありません。その驚くべき理由と、タイトルの意味は?

今回は、ちょっとシリアスな臓器提供のお話。

保険証の裏はドナーカード

ちょっと繰り返しになりますが、国保の保険証は裏面が臓器提供意思表示カードになっています。いわゆるドナーカードというやつですね。こんなことが書いてあります。

1.私は、脳死後及び心臓が停止した死後のいずれでも、移植の為に臓器を提供します。

2.私は、心臓が停止した死後に限り、移植の為に臓器を提供します。

3.私は、臓器を提供しません。

なので、保険証にどれかに丸を付けて持っていることになります。もちろん、丸を付けなくてもいいんですけど。

それで、ヤンメイ、以前はほぼ何も考えず、1に〇をしていました。死後は何が出来る訳でもないし、何かの形で人の役に立つなら、身体を有効に使って貰おう、と考えていました。もっと言うと、自分は死んじゃってて分からないし、痛くもないからいっかー、と言うのが正直なところでね。

ですが、今回改めて話し合ってみると、妻はそれを嫌だというのです。もちろん、それもあり。もし、ヤンメイが死んでしまえば、残された遺族が良いようにすればいい、とは思います。やはり、夫を亡くした上、遺体ともしばらく離れ、臓器を切り離されて帰ってくる、というのが感情的に受け入れられない、というのは理解出来ます。

元々、ぜひ他人のお役に立ちたい!という程の強い意思でもなかったのです。何かのお役に立つのなら、程度の気持ちでね。妻が嫌なら無理にお願いするものでもないなぁ、と。

ちょっと遺族の気持ちをリアルに考えてみた

今までは、死亡して臓器を提供する側としての発想しかなかったのですが。良い機会なので、身内の臓器を提供する遺族となったケースを考えてみました。

対象は当然、妻か娘です。彼女らはヤンメイよりも若いので、普通ならヤンメイが先に逝きます。それが逆になるとしたら、事故とか病気とかイレギュラーな死でしょうね。

事故なら、まぁ、おそらく一瞬ですよ。病気ならしばらく闘病の期間があるでしょう。どの道、痛み苦しみを伴う理不尽な命の中断に際して、その後、さらに遺体から臓器を取り出すとか出来るかな?


ちょっと無理そうな気がします。


だって、多分、向こう(医療の人)は遺体だと思ってるし、麻酔もかけてくれませんよ。麻酔もかけずにメスを入れられるなんて、無理無理無理無理!死んじゃったら痛くないって、誰か100%保証出来ます!?

ヤンメイ、自分はともかく、他人の痛そうなの苦手なのです。


さらにそれが身内!

そこからの臓器提供!!


いざ、ちゃんと考えてみると、これは難しいです。

しかも、多分、鮮度とかあるから、角膜以外は急いで欲しい訳です。とすると、死後のショックを受けている悲しみの中で、すぐに遺体提供の意思表示をして、手術室に送り出さねばならないのです。

とてもヤンメイにできるとは思えません。

軽く考えていましたが、いざ真面目にシュミレーションすると、臓器提供は遺族側の心理的ハードルが高そうです。

妻の発想

しかし、よくよく話をしてみると、妻の拒否の理由はそこではありませんでした。では、なにが理由なのでしょう?

それは、医療不信でした。

妻曰く、「向こうはね移植がしたいのよ!経験も積みたいし、名誉にもなるし。そうすると、あなたがぎりぎり生きていても、スーパードクターがいれば助かるかもしれないケースでも、臓器提供の意思を示していると、ダメだったことにして殺してしまうかもしれないよ?」

「移植を待ってるのが金持ちの年寄りだったとして、そういう人は普段から医者にも袖の下を渡しているのよ。向こうはなんとしてもいい臓器が欲しいからね。それで、手術に成功すればさらにお礼が入るから、あなたと金持ちなら金持ちに味方するのよ」

「だから、臓器提供の意思表示をしないことは、ギリギリのところであなたを守るのよ!私はあなたを守ってあげているんだよ^_^」


その発想はなかった!

なんか、ちらほら中国っぽい思考が見えますが(笑)、あながちないことじゃないです。基本的に、臓器提供にはお金は介在しないし、ドナーと被移植者はお互いの情報が分からないようにはなっているはずですけれど。人間のやることですからね、ないとは言えないです。根底が性善説でルールは基本守られる、と考えている日本人と、ルールを飛び越えることへの抵抗が少ない外国人の、発想の差を感じましたね。

もちろん、今度は被移植者側になったときのことを考えると、また違う答えもあるのでしょうけど。ともあれ、今年から保険証の裏面には「私は、臓器を提供しません」に〇を付けます。どうやら、妻に「守られている」ようなので。