ウチのカミさん中国人 ~毎日が異文化~

国際結婚したい人の夢を壊さないといいな。国際結婚の現実、いいとこ悪いとこ盲点、みんなお話しします。

ピエールマルコリーニが天才過ぎて打ちのめされた話

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あー、もーね、全然異文化とか関係ないですが。バレンタインとか来てるので時事ネタ(?)的に。

で、ご存知ですか?ピエールマルコリーニ。同名のチョコレートブランドを立ち上げているベルギー王室御用達のショコラティエです。

ふと、バレンタインを機に思い出した、この天才の技に震えた!という昔話。

昔々銀座に…

ヤンメイの結婚前のことです。銀座にピエールマルコリーニのショップとカフェがありました。冒頭でも軽く触れましたが、ピエールマルコリーニ、ベルギーのチョコレートブランドです。

近年増えて来ましたが、いわゆる高級チョコレート店です。ゴディバとかと同じく、ひと粒で400円〜みたいな高価なチョコを売っています。まぁ、銀座ですからね。日本でも最高峰に高いものが売っていて当然なのですけど。

バレンタインシーズンには全国のデパートにも出店しているので、見たことのある人も多いかと思います。このエントリーを書くにあたって久々に調べたら、ヤンメイがかつて訪れたカフェはなくなっていて、ショップと一体になった銀座本店となっていました。いまや国内にも随分と店舗が増えましたね。これはそこまで店が増える前、もう10年以上も前のお話です。

ピエールマルコリーニのチョコレートが美味しい、という話ではない

なんか最近のアニメのタイトルみたいに長くなりましたが。そう、こんな風に紹介していますが、これはピエールマルコリーニのチョコがめっちょこ美味しい!という話ではありません。

はっきり言って、ヤンメイは高級チョコの味が分かりません。ひと粒300円だろうが600円だろうが、あまり違いを感じない。もはや、あるレベルを超えるとみんな美味しい。むしろ明治のマカダミアナッツチョコってお値段の割に実力者だな、とか思ってしまう。

まぁ、あまり量を食べるものでもないので、良い材料を使った高価なチョコレートを少しだけ食べる、という発想自体は好きです。

でも、そういう高級チョコを定期的に買って食べたくなるかというとそうでもない。あれば食べるけど、わざわざ買いに行かなくてもいいかな、という程度の好きさ加減。

ピエールマルコリーニだけでなく、テオブロマとかアッシュとか有名高級ショコラティエのチョコをたまに食べても、「すげー!激美味!是非また買わねば!!」っていう風に感動はしないんですよね。少なくともチョコには。

テオブロマについてはチョコレートケーキの美味さをこちらで紹介しています。

天才マリアージュ

ではヤンメイは何を伝えたいのか、というと。


アイスが美味かった!

もう、衝撃的に!!


これです。これに尽きます!

かつてピエールマルコリーニのカフェでアイスを食べたのです。当時から結構人気店だったので、やたら女子率高い行列に並んでカフェに入ることにしました。

ケーキとかパフェとか色々あったのですが、何故かアイスに惹かれてしまいました。たかがアイスなのに2000円近くしたようなおぼろげな記憶があります。

で、お皿に乗って、チョコレートのアイスとマンゴーのソルベが出てきました。半円のアイス2つを食べるには、やや大ぶりなスプーンと共に。

???

何故にマンゴー?チョコと合わせるならベリー系じゃないの?

ちょっと疑問に思いつつも、まずチョコのアイスを一口。

うん。濃厚なチョコレートの味が口中に広がります。確かに美味しい。そして、次にマンゴーのソルベ。うん、これもさっぱりで美味しい。

でも、なんか普通の美味しさです。美味しくはあるけれど、2000円?銀座代ですか?まぁ、都会の有名店とか言ってもこんなもんだよね。と勝手に解釈して食べ進めました。

ですが、しばらく食べるうちに、ある疑問が湧いて来ました。

これ、なんで一緒に出て来たんだろ?別々でもいいじゃん?濃厚な甘さとさっぱり感。反対のものを一緒に出す意味あるの?

そこでさらに発想が飛躍しました。

一緒に出すってことは、一緒に食べて欲しいんじゃね!?

ひらめいてしまったので早速実行。それまで別々に食べていたアイスを同じスプーンにすくい、チョコとマンゴーを同時に口の中へ。

その途端、なんとも言えない凄い美味しさが口の中に広がりました!!ちょっと電撃的!

濃厚な重いくらいのチョコの甘さとマンゴー独自の甘さに包まれたフルーツ的酸味!2つが合わさるとまるで違う味が生まれ、まさに別次元の美味しさっ!!単独では凡庸な美味しさだったものが、一緒に口に入れただけでまるで違うデザートに進化してしまいました!!

これは、2つ合わせることに意味があったのです。というか、これ以上のこれ以外の組み合わせはないんじゃないか?くらいのベストマッチです。チョコと言えばベリー、みたいな固定観念を易々と超え、チョコとマンゴーの絶妙な力関係を作り出した技はまさに天才でした!2つを同時に口に含んで初めて完成するという技巧!少し大きめのスプーンはこれを意図していたのか!?ピエール、天才過ぎる!!

他にも美味しいデザートは色々あるとは思いますが、口に含んだ瞬間の驚きと感動という点では、人生で最高のデザートでした。

あまりに感動したので、数ヶ月後、同じメニューを求めて再度訪問。ですが、ソルベは季節で変わってしまうのか、マンゴーのソルベはフランボワーズのソルベに変更されていました。

そして、あまりにハードルを高め過ぎたのか、フランボワーズが好みではなかったのか、2度目のお皿にあそこまでの感動はありませんでした。

残念は残念ですが、一度は最高の仕事してくれましたから。その天才性を疑う余地はありません。ちなみに、帰りにチョコレートを買ってみましたが、やはり選チョコ眼がないヤンメイにはただの美味しいチョコレートにしか感じられませんでしたね。

今でもどこかのタイミングであのメニュー食べられるのかなぁ?今回調べたら、現在は通販やアイスクリームショップも出しているという話ですが。あの時のアレと同じものなのかどうか。機会があれば記憶のアイスと食べ比べてみたいです。


そんな、天才の技に打ち震えた、という幸せな思い出のお話でした。

時事ネタ的に中国のバレンタインデーの話はこちらから。