ウチのカミさん中国人 ~毎日が異文化~

国際結婚したい人の夢を壊さないといいな。国際結婚の現実、いいとこ悪いとこ盲点、みんなお話しします。

中国の法要、四十九日が三十五日?

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日本では人の死後、初七日とか四十九日とかに法要を行うのがポピュラーです。でも、中国では三十五日の法要がポピュラーなんですって。

 

三十五日?

何それ?

 

今回は日中の法事の違いや、日本の葬儀の習慣に対して中国人の妻が抱いた疑問のお話。

中国の法要

中国人もお葬式や法事は仏式でやることが多いようです。そもそも神道とかないですしね。キリスト教スタイルもあるようですが、メジャーなのは日本と同じ仏教スタイル。お坊さんを呼んで供養して貰うのが一般的な様式です。

亡くなった直後の葬儀もそうですが、死後少し経ってから行う法事、いわゆる四十九日とかの追善供養を行うところも同じです。

でも、日本では葬儀の時に初七日の法要も一緒に行い、次の法要は四十九日というケースも珍しくないと思います。みんな忙しいしね。

ですが、中国では四十九日ではなく、三十五日に法要を行うのだそうです。

 

え〜っ!何それ!?

 

初めて聞いたけど?

三十五日あるよ

いや、ヤンメイが物を知らないだけでした。

日本にも三十五日法要あります。というか、亡くなってから七日毎に法要をするという考えがあるんですね。

つまり、7日、14日、21日・・・と49日まで7日毎に法要をするのが丁寧なやり方みたいです。なんでも「死後7日毎にあの世で生前の行いの審判を受ける」という考えがあり、それの減刑嘆願(?)みたいなものらしいです、追善供養。

死後にも時間の概念とかあるのか!?肉体という物質的存在であることの制約は受けなくなるんじゃないの?不思議な感じですが、それを言いだすと死んだ後のことを知ってる人がいるのも不思議ですからね。そこは言わない約束で。

そんな訳で、三十五日法要ありましたね。そして、どちらを重視するかは文化の違いなんでしょう。仏教が中国経由で伝来してきたことを考えると、実は三十五日重視の方がオリジナルに近いのか?とも思えますけど。

日本葬儀ルールの不思議

さて、日本人の生活には様々な誰得ルールが存在しますが、やはり葬儀の場にも色々とマナーとかルールがあります。特に、服装とか振舞いの作法は外国人の妻どころか日本人のヤンメイでもいちいち調べないと分からない、半ばこじつけ的なルールもあります。

例えば、葬儀や法事では毛皮や皮製品などは避けるべき、というルール。これは、生き物の皮は殺生を意味し、死を連想させるからダメ、なんですって。

 

ここで妻の疑問が炸裂しました。

「じゃあ、なんでお棺を生花で飾るのか?」と。

 

妻の感覚的には、生きている花をそのまますぐに燃やしてしまうって何なの?何の罪もない花を、枯れるまで楽しむとかでなく、棺桶を彩ったらお釜に直行させて燃やすって、それこそ殺生じゃないのか?ということらしいです。

 

・・・なるほど。確かにね。

 

まぁ、切花は切った時点で死んでいる、とも言えますが、水をやっていればしばらくは保ちますからね。生きているといえば生きています。

とっくに死んで加工された皮は、その後も長く使えるものなのに、「死を連想させる」からダメで、生き生きとしている花を燃やすのはオッケーなの?それこそ現行犯の殺生じゃないの?と。

そうだね。まるで盲点でした。考えたこともなかったけど、完璧な論理に思えます。確かにおかしい。皮がダメなら切花もやめましょうよ。

哀悼の意が大事

他にもね、光るボタンは避けようとか、濃い黒ほど深い悲しみを表すとか。お国柄の違いと言えばそうなんだけど、些細なことにこだわり過ぎで、外国人的には形式主義に思えるみたい。

中国にも、遺族は白いものを身に付けるとか、それなりのルールやマナーはあるけれど、日本ほど意味不明に細かくはないようです。

大事なのは、その人の死を悼む気持ち、遺族の悲しみに寄り添う気持ちじゃないのか?と。

黒のボタンでやって来ても、お付き合いで来ただけで特に悲しんでもいない人は、別に葬儀に参加しなくてもいいのにな、とはヤンメイでも思います。

まぁ、日本人はね、知っているならわざわざルールを破る必要はないけど。外国人はそこまで拘らなくてもいいと思うよ?なんか、葬儀にまで日本人らしい細かさって出るんだなぁ、と指摘されて思わず苦笑してしまいました。

 

そんな、日中は同じ仏教の葬儀をやるとは言え、法要や葬儀マナーについては結構違いますね、というお話でした。