ウチのカミさん中国人 ~毎日が異文化~

国際結婚したい人の夢を壊さないといいな。国際結婚の現実、いいとこ悪いとこ盲点、みんなお話しします。

日本の衰退ぶりがハンパない

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日本の中だけから見ていても、「日本って衰退していってるよなぁ」とは感じているのですが。ヤンメイ妻の友人が来日したりすると、はっきりとした現実感を持って日本が下降線をたどっていることが分かります。

ブログの初期から時々書いていることなのですけど、そのことに対する自覚とか危機感とかが感じられないんですよね。ブログ開始からほぼ3年間、日本の症状は悪化する一方です。イヤイヤ、マジやばいって、これ。

今回は、来日リピーター外国人が教えてくれた日本の衰退について。

日本ダメじゃん

先日、ヤンメイ妻の友人が来日しました。彼女は日本の大学を卒業し、その後も毎年日本に来ているヘビーリピーターです。その彼女曰く「年々日本のサービス水準は悪くなってるね」とのこと。

もちろん、個人の経験する範囲ですし、彼女は経済の専門家でもどこかのシンクタンクの人でもありません。でも、普通(よりは豊かですが)の人が普通に行う消費行動の中でサービスの低下を実感している、というのは見過ごせない危機です。

今回、彼女は日本在住の叔母家族と食事をしました。叔母の家族は、夫婦共に日本の大学の教授。叔母にいたっては日本語を教えているのでその日本語レベルは折り紙つきです。2人の子供は日本育ちなので、中国語よりは日本語に馴染みがある。そんな人達です。

そんな面子で食事に行った先はそこそこに高級な日本料理店。来店当初、彼らは日本語で会話をしていたので、接客も普通に丁寧だったそうですが。バイリンガルですからね。途中、会話の中に中国語が混ざってきます。

それを聞いたスタッフの表情は微妙に変わりました(個人の感想です)。それから、サービスが悪くなりました。なかなかお皿を下げてもくれず、「下げてください」と指示してようやく下げてくれる。その際、スタッフが箸を落としてしまっても、そのお詫びが「ゴメンね」。

「ゴメンね」?

ちょっとあり得ないでしょう?友達かっ!?

その前に日本語で流暢に会話をしてるんですよ?どうせ、外国人だし日本語は分かるまい、というのは、通用しません。いや、日本語分からないとしてもダメだろう、それ。

そちらのお店はちゃんとサービス税を取るようなお店です。サービスも商品であると認識しているお店の接客が客をナメてちゃいけません。1度の食事で、1人1万円以上の消費をしてくれるお客さんに対する態度が「タメ口」って、おもてなしが聞いて呆れます。

もちろん、そんなスタッフばかりではなく、他の店員の接客は普通に丁寧だったそうですけど。

外人ナメんな!

別にこれはたまたま、変なスタッフに当たった、ということではありません。買い物をする際、食事をする際、以前より接客が悪くなっていることを感じている中国人は増えています。

以前、来日中のヤンメイ妻友人から電話があり。鉄板焼店で食事をしているのだけど、ものスゴい硬い肉が出て来たが日本語が分からないので文句も言えない、なんとかならないか、という相談でした。

そこは都内でも有名なお店なのですけどね。その場で電話を替わり、「お肉が硬くて食べられないと言ってるのだけど、どこの部位出したんですか?どれくらい焼いたのですか?」とお店のスタッフに尋ねました。

すると、〝サーロインをミディアムレアで出した〟と。そちらのサーロインはミディアムでも食べられないくらい硬いのですか?友人が困ってるのですが、と重ねて尋ねると、〝では新しいのをお出しします〟と応じてくれました。

これ、言葉が分からないと泣き寝入りですかね?食べられない硬さのサーロインって、想像つかないんですけど。

新たに出てきたお肉はその前のと全然違う、柔らかなお肉だったそうです。そして、その前に出したものは〝サービスとしてどうぞ召し上がって下さい〟とのこと。

微妙なサービスです。そもそも食べられないから救援コールが来たんですからね。それを食べろって、サービスになってませんし、大人しくお詫びをして下げる方が印象いいのに。

こうした例はたくさんあるようで。日本の品質とサービスに期待して来た中国人客に対して、外国人だからいいや、一見さんだからいいや、と思っているのか、態度の悪いことはここ数年で増えているみたいです。同じ日本人として恥ずかしいなぁ。

真心はありますか?

いや、こうしたサービス精神の欠如がやたら目に付くのが最近の日本のようです。冒頭の友人とヤンメイ妻は自由が丘にショッピングに行きました。そこで、日本家屋を利用した和風カフェに入ったそうです。

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そこで妻は抹茶フロートを頼んだそうですが、抹茶は薄く、アイスはガリガリに固いまま出てきたのだと。それで850円ですよ。自由が丘ですからね。それが1000円でも良いのだけど。美味しくないのが残念だったと。

ただ、お店の内装を見た時に妻は悟ったそうです。あぁ、ここはインスタ映え重視の、外国人向けの撮影スポットがついでにカフェをやっているのだ、と。

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まぁね?寺でもないのにいきなりカフェで「坐禅」だからね。それらしい雰囲気の演出料なんですかね、お茶代ではなく。

仮に100歩譲って、外国人に抹茶の味はキツイからあえて薄めたとかって可能性…ないなぁ。やっぱないわ。

イタリアで〝日本人には合わないだろう〟と薄めたエスプレッソ出されたら、「余計なことすんなっ!ワシは本場の本物の味が飲みたいんじゃいっ!」と腹が立つんじゃないですかね、日本人観光客。

濃いのは作るコストがかかるとしても。なら1000円取ってちゃんとしたもの出せばいいじゃないですか。どうせ観光客向けと割り切っているなら1000円だって大丈夫ですよ。いや、日本人だって美味しければ雰囲気も込みの値段だ、と納得してくれるでしょう。ちゃんと外国人に「これが日本の味だ!」ってものを出して欲しいです。胸を張って。

半端に高くてマズイとかリピーターや口コミを捨てているとしか思えません。いいんですかね、こんなサービス業が増えてしまって。

誰に対しても真摯に良いサービスを提供する人の良さが日本人のウリだったんじゃないんですか?

お金とは

今さらですけど。お金って感謝の形なんですよ。人はくっついている値札を見て、ただそれと同じ額の数字を払ってるんじゃないんです。

その品物、サービスを受け取る、手に入れることの喜びを、手渡してくれた人に感謝の形としてお金を手渡しているんです。

こんないい物をありがとう。手間を省いてくれてありがとう。こんな素敵な体験をありがとう。

そういう感謝を「お金」という道具を通じて表現しているに過ぎないんです。本当は〝ありがとう〟をやり取りしているんです。お金をいっぱい稼ぐ、というのはいっぱい人を喜ばせた結果としてお金が付いてきた、というのがあるべきお金の形だと思います。

お金持ちはお金を払いたいのです。自分を喜ばせてくれるサービス、品物に出会って、嬉しくなって上機嫌になって、気持ち良く散財したいのです。ありがとう!素晴らしい◯◯だったよ、と。

でも、悲しいかな、最近の日本ではそういう気持ち良い消費が出来ない、というのがリピーターのセレブ中国人の感想になってしまっています。気持ち良くお金を払いたいのに、こんなサービス、こんな店にお金を落とすのは嫌だな、と感じられているのです。

彼らは爆買いのにわか金持ちではありません。10年、いやもっと前から、自国にはあまりない日本人の丁寧な接客とサービス、商品の品質の高さを好んで、来日体験を繰り返し楽しんでくれていたお得意さまです。もっぱら世界遺産とアウトレットストアをめぐる観光客とは違う層の人達です。

日本は、そのお得意さま達に見限られようとしているのです。それくらい、日本のサービスは低下し、魅力的な商品は減り、わざわざ日本に来なくてもいいや、と思われている。この危うさをどれだけの日本人が感じていることか。

いや、極端なことをいえば、京都とか外国人だらけですごいことになってるし、もう少し減って欲しいとかって意見はありだと思います。こちらから、制限してお断りするとかね。

でも、あそこはもうダメだ、と見限られてズルズル転落していく母国は見たくないです。資源のない国から人材も気概もサービスすら消えてしまったら、一体何で勝負するというんでしょうか?

愚直に良い品を作る。相手の喜ぶサービスを提供する。それが日本人の強さであり、売りだと思うんですけど。本当に心から良いサービスをした、良い品物を届けられた、という喜びを感じながらプライドを持って働けないとダメです。そうした人達には経済的にも恵まれて欲しいです。そうした人達が喜んで消費してくれないと、日本が元気に魅力的にならない気がします。

中国人の感想

ちなみに。彼ら中国人は、日本のサービス低下を「嫉妬だ」と解釈しています。

いつしか自分達を追い抜いてしまった生意気な中国人。ついこないだまで自分達より貧かった中国人。それがバンバン金を使って、日本人より羽振りが良いなんて、面白くない、許せない。

そう思っているから、自分達中国人への態度が悪いのだ、と彼らは思っているみたいです。

なるほど!考えたこともなかったけど、結構それはあるかもね。

だとすれば、それはそれで日本人としてとても悲しいことです。相手を羨む暇があったら、相手を上回る実力を身に付けましょう!相手をけなしても自分は少しも豊かにはなりませんから。

 

いいか、日本人!

嫉妬のために中国人への態度が悪いと思われてるぞ!?恥ずかしいことだぞ!?

日本人は紳士たれ!!

 

そんな、来日中国人の日本観が悪くなっていて悲しくなった、日本人頑張ろうぜ!というお話でした。