ウチのカミさん中国人 ~毎日が異文化~

国際結婚したい人の夢を壊さないといいな。国際結婚の現実、いいとこ悪いとこ盲点、みんなお話しします。

スタプリ最終回に娘よりパパがまいってしまった

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昨日ね、スタプリという番組が終わって結構寂しいなぁ、って話なのね、今回。

いや、ヤンメイはヲタクとかヤクザというほど振り切れた人ではないのですがサブカルを楽しむメンタルを持ち合わせてはいるので。久々にシリーズアニメをある程度観て、その最終回に思うところがありました。

家とかコロナウイルスより先に、心のままに今の関心を綴る備忘録です。内容の多くが妄想成分なので、暇でしょうがない方のみお進み下さい。

初ロス体験?

スタプリ。「スター☆トゥインクルプリキュア」は子供向けアニメです。3話目くらいから娘と視聴を始めた初めてのプリキュアでした。幼女はアンパンマン期を過ぎるとプリキュア期に入る、という定番通りの流れでね。お陰で娘との共通の話題が増えてとても良かったです。

とはいえ、ウチはヤンメイ妻がプリキュアを好きではなく、ある時期から娘とリアタイで見ようとすると「(教育的に?)朝からアニメなんて見るな!」となることがあり、途中からは見れてなかったんですけど。(娘は割と録画で見れていた)

なので、寂しいとか言ってもガチのファンの重いロスとは全然違うと思うのだけど。久々に内なるヲタク成分が刺激されるお話だったので。そんな感想をツラツラ書いてみます。

プリキュアの疑問

子供の頃から、物語のその後の話を想像して悲しくなることがありました。あの、お祭りのように賑やかで華やかで刺激に満ちた生活から、キャラクター達はどうやって脱却して日常を歩いていけるのだろう?と。大体、アニメのキャラというのは起伏の多い日常を送ってますからね。

プリキュアにしてもその疑問はあって。人智を遙かに超えた力をふるい、世界や宇宙を救ってしまった女子中学生って、その後の日常で地道な努力をするなんて、面倒くさくなったりしないのかな、と思うんですよ。

つまり、「私はザケンナーにだって圧勝するのに、なんで微積とかにこんなに苦しめられるワケ?」とか、「こんなセクハラおやじ、変身できたらワンパンで地の果てまで吹っ飛ばしてやるのに…」とか身悶えしそうじゃないか、と思うんですよ、思春期にあれだけの無敵感を得てしまうと。

むしろ、その後の人生の中で、過去のプリキュアだった自分とのギャップから無力感に襲われてしまったり、まだ自分はプリキュアなんだ、という妄想の中に逃げ込んでしまったり、なんて結末も予想出来ちゃう時代じゃないですか。

なので、プリキュアの力に溺れないで、少女達がちゃんと大人になれたらいいなぁ、と祈るような気持ちになることが時々あった訳です。←やっぱ変?

例外プリキュア

でも、知る限りひとつ、自分の汚部屋の掃除にプリキュアの必殺技の浄化の力を使おうとしたってお話があって。そのズルさみたいなのがめっちゃヤンメイ娘に受けてたんだけど、それってむしろ普通だよな、と。

遅刻しそうな時、頑張って走らなくても変身してダッシュしたらあっという間に学校に着けるじゃないですか。でも、誰もそれをしない。あれだけスゴイ力があって、一切自分のために使わないってどんだけ聖人か、と。

のび太くんじゃないけど、人間って、特に子供って、怠惰だし、ズルいし、面倒くさがりだし、ラクしたいし、大変なことはやりたくないし。

ヤンメイも、「めんどくさい、やりたくない、ダルい」みたいなセリフを連発する子供だったので。ある意味プリキュアの中の子達は、中学生離れした規範意識をもった堅物なのかなぁ、とも思うのだけど。これは余談。

泣きポイント

それを経て昨日のスタプリ最終回は、最終決戦が終わり、メインヒロインの「星奈ひかるちゃん」がスタプリ仲間の宇宙人「羽衣ララちゃん」と別れた日常から始まります。

いまやプリキュアの超常の力は失われ、通じる言葉を交わすことはおろか、一緒に過ごすことも、会うことすら出来ないのです。皆が離れた仲間を思い、それでも会えない時間を重ねて大人になりました。

もうね、このシチュエーションがつらい。辛すぎる!

ヤンメイは大学生の頃、100人の仲間と一ヶ月あまり船旅をしたことがあります。全国から若者を集めて異国への船旅を経験させようという、なかなか豪気な企画です。

たった一ヶ月の生活でしたが、船という特殊な環境、知らない外国文化、集まった仲間の個性、とにかく若いヤンメイにはこの上ない刺激になりました。船を降りてから数ヶ月ロスが続くくらいの非日常感に溢れた、特別な体験でした。

今でも、今の自分はその頃に抱いた夢と仲間に恥ずかしくなくいられてるかな、と思い返すことがあるくらい、キラッキラッの素敵な時間を過ごしました。

 

大学生活の1ページですらそれですよ!

 

それがプリキュア体験ですよ!?

 

しかも14歳とか!!

命がけの危険を共に乗り越えて育まれた友情ですからっ!!

もう、キラッキラッ、キラやば〜〜〜っ!!な眩し過ぎる思い出ですよっ!!!

 

なのに。なのになのに。

すぐ隣にいるのが日常だったはずなのに。

もう姿も見られない、声も聞けない。メールも通信も出来ない。

ただただ、相手の無事と活躍を祈るしか出来ない。ただただ、返ってくるものなく一方的に想うしかない。

 

これは、このギャップは、辛過ぎるだろ、をいっ!!

 

きっとその先に、辛い時、落ち込む時、目の前が真っ暗になる時、があったと思うんですよ。でもそんな時も、もう励まし合うことはできないんです。

「ねぇ、私だって辛いよ!もう、嫌だよ!!何でこんなことばっかり…ねぇ、ララァっ!!なんで…なんで傍にいてくれないの……」みたく、心が折れて涙で枕を濡らす夜もきっとあったと思うんですよ。でも、ララを心に抱きつつも、いつしかひかるはそんな泣き言は言わなくなり、約束に向けて忙しく成長していったのかな?と想像します。

前半の終わりに大人になったひかるちゃんを見て、CM中に軽くこんな妄想が湧いてしまいました。ヤンメイ、病んでますか?

ちなみに、後半、やはり大人になったプリキュア仲間の「えれなさん」と「まどかさん」と共に仕事をしていることに安堵。あぁ、ひかるちゃんが辛い時にも寄り添ってくれる仲間が近くにいて良かった、と。ヤンメイ、病んでますか?

振り出し前に戻る

ついでに言うと、このひかるちゃんは「宇宙が大好き!宇宙人と友達になりたいな!」みたいな子で。CVの成瀬瑛美さんのハイテンションな演技やツインテールのキノコみたいな容姿から、一見アホっぽく見えるキャラクターです。

でも、この大人になったひかるちゃんはなんと、宇宙飛行士になっていたんですよ!スーパーエリートですよ!!

「キラやば〜!」が口グセで、宇宙やUMAが大好きだった不思議ちゃん少女が、プリキュアになるという非現実的な体験を通して、地道な努力と勉強が必要な職業を目指すようになり、自力で宇宙への扉を開くんです。「ララに会いに宇宙に行く」という約束を果たすために。

これは泣きますよね。

そもそも、プリキュアになった時点でポンっ!と夢が叶っちゃってたんですよ。宇宙に飛び出し、星々を廻り、宇宙人とも友達になっちゃって。

ところが。一度はそんな風に夢を叶えておきながら、まさかのマイナス再出発ですよ。プリキュアの力がなければ、ひかるちゃんは単なる中2女子です。宇宙行きなんてとんでもない。

っていうか、地球人は宇宙人との遭遇はおろか、自由な宇宙での活動すら達成していないのです。宇宙の友達に会いに行くには、まず、ごくごくひと握りの人にしか許されていない、宇宙に飛び立つ(だけの)切符を手にすることから始めなければいけない。

なんて道のりの遠いことでしょう。宇宙に行くのが関の山の地球人の科学力では、正直ひかるちゃんが生きている間に宇宙人と遭遇するのは不可能でしょう。そんな遥か未来への第一歩が、宇宙飛行士として宇宙に飛び立つこと。

シリーズ第1話、開始十数分であっさり到達した宇宙行きを、十数年(二十数年?)かけて再び目指してゆく。このもどかしさと果てしなさ。何度夢の遠さに挫折しそうになったか。それでも諦めずに夢に真っ直ぐ進む姿のなんと尊いことか。ロケット発射前のカウントダウンでは思い出の人々が総出演してきて泣かせにかかります。

ラストシーンは、宇宙飛行士として無事宇宙に飛び出したひかるちゃんが、かつてプリキュアのワープ時によく聞いた声と光に遭遇して涙ぐむ、という想像の余地を残したものでした。

これまた、子供には解釈が難しいのかな?と思っていましたが、ヤンメイ娘はあっさり再会を確信していました。案外、子供の方が素直に物語を読むものなんですね。

そんな訳で、久々に想像力を全開にして楽しんでしまいました、スタプリ最終回。なんにせよ、若者が希望に向かってワクワク進んでゆくハッピーエンドは気持ちのいいものです。

1年ものの重み

ヤンメイは実に20年ぶりくらいにシリーズアニメを追いかけた1年でしたが、自分の中にまだこんな妄想力が残っていたことに驚いてこれを書いています。

存在しない架空のキャラクターの心情をおもんばかって涙するとか、自分でもびっくりな感情移入です。そんなヒマがあったら、もう少し妻の話に共感する方が確実に家庭円満ですよ。

やっぱりね、1年折に触れて娘と話題にしながら、映画を観て、舞台を観て、展示を見に行き、と接触を重ねたせいか思い入れが育つのですね。これが1年ものコンテンツの恐ろしさです。現在、軽くロスですよ。人生初のプリキュアロス。こういうパパ、ママたくさんいるのかな?

この1年、CDを買ったりオモチャを買ったり、ちょっとづつ色々買い与えるうち、プリキュア総予算は軽く3万は超えたかと思います。これも地味に恐ろしいな。毎年、一定数の家庭がこの仕組みに参加するって。日本経済にも影響与えてるよ、プリキュア!

ともあれ、1年見てきて、何か心に残る贈り物が得られる。それがスタプリでした。子供は単純に楽しんでいて、それはそれで良かったです。一緒に同じ時間を過ごせたのが何より良かったです。

 

そんな、おっさんが久々にアニメの最終回に寂しさを味わってます、というお話でした。ちなみに、ヤン娘はあっさりしたもので、なんの未練もなく次回作をめっちゃ楽しみにしています。切り替え早いな!

余談1

強いて言えば、ラスト2話目でプリキュアは友達の命を助けるのと引き換えに、変身能力を失うのですが。また、それが上記の切なさを演出する素晴らしいフレーバーになっているのだけど。

望みを叶えるのに代償がいる、というメッセージにもなっていて、ここだけは親的にちょっと考えてしまいました。

望みを叶えるのに代償なんかいらない。もっとわがままに、いくらだって、何だって望んでいいんだよ、というのが作品に通底するメッセージだと思っていたので。なんか、子供の心に枷をハメるようなシーンだな、と違和感を感じてしまいました。小さなことなんだけど。

余談2

あと本日、ヤンメイ妄想劇場では星奈ひかる飛行士の凱旋講演会「夢の叶え方  〜 どうやったら宇宙に行けるの!?」が地元、観星中学で行われていました。これ、絶対やるやつですよね?

「夢を持ったら、無理とかダメとか考えないで、ずっと心に抱いて温め続けていれば、必ず叶うんだよ!」とか。成瀬瑛美さんあたりがどこかで言っていそうだなぁ。

 

 

・秋映画スタプリ・親視点からの物語