ウチのカミさん中国人 ~毎日が異文化~

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コロナ対策、日本と中国の違い

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なんだか、中国や韓国ではコロナ騒動は収束に向かっていて、新たな感染者も激減しているようですね。素直に羨ましいです。

一方、我が日本はというと、なんかピリッとしませんね。自営業者のヤンメイにしてみると、真綿で首を絞められているようで、「ちょっとくらい苦しくてもいいから、ズバッと一気にやってくんな!」みたいな気持ちになります。

それぞれに事情が違う、制度が違うなどあるとは思いますが、対策に成功しているところには理由がある気がするのです。今回は、妻の実家から伝え聞いた、コロナ対策の日本と中国の違いについてのお話。

成功者はガチだった

冒頭の繰り返しになりますが、韓国や中国では新型コロナウイルスの感染は激減しているようです。日本には一定数「中国の発表、数値は信じられない!」という層の人がいるのは知っていますし、信じる信じないは各人の自由です。

ですが、少なくともヤンメイ妻の実家である浙江省の杭州市では、もはや市民はマスクもせず普通の日常を送れています。義父はここ2ヶ月の運動不足分を取り戻すべく、毎日自転車で遠出をしているようです。

ただ、そこまでの2ヶ月間は本当にガチの禁足状態でした。自治会によってマンションの出入りは厳しくチェックされ、通院と食糧の買い出し以外の外出はほぼ許されない、という環境。中国の都市部はほぼマンション住まいなので、郊外の戸建ての対策は知りませんが、市民レベルではほぼ都市部での人の流れは止まっていた、と考えて良いでしょう。

しかも、その外出の際には体温チェックがあり、当然発熱や咳などの疑わしい症状のある者は外出禁止。医療機関に回されます。

こうした徹底した隔離、選別、自宅待機を行なった結果が、2ヶ月での収束だった訳です。待機が解除されるや観光地に人が一気に集まり、政府が警告を発していましたね。もちろん、何億人もいるとそういう人も多いのでしょう。というか、日本なんかはむしろ収束後の観光促進キャンペーンの予算まで組まれていましたけど、大丈夫なのか?

中国でも、まだしばらくは外に出たくないという良識派も多いし、義実家などは待機解除からさらに2週間近く自主待機をして様子を見ていました。なかなか理知的な態度だと思います。

韓国をみてもそうですが、結局は選別をし、隔離、治療を徹底するのが収束への早道だということなんでしょうね。

良い、悪いではないのですが、日本では自粛というやわい対応で、買物客のチェック、選別もしていない状態なので、まぁどうしても結果もやわくなるよなぁ。

社会主義国家はどっち?

それで実に意外なのですが、中国ではそのような禁足中にも補償はないんだそうです。というのも、極々一部の貧しい人を除いて、中国人はかなり貯金しているので、人々は苦しいながらもなんとか生活していけるのですって。

中国ではあまりローンが一般的ではありません。徐々に浸透してきてはいるのでしょうが、家や車のような大きな買い物も一括購入がポピュラーです。

広く使われているQRコードも銀行口座と紐つけてあって、クレジットカードではないんですね。信用問題もあって、とにかくカードとかローンで買い物をするという社会ではないのです。

なおかつ、持ち家も一般的です。賃貸というのは購入前のステップであって、多くの人は最終的には自宅を購入します(親に購入してもらうのもあり)。日本のように購入と賃貸とどちらがお得か、みたいな比較は成り立たない社会風潮です。

なので、このような事態でお金を稼げなくなっても、少なくとも個人レベルだとローンが払えないとか家賃が払えないために生活に困る人は少ないんですって。月々の支払いがなければ、生活費自体はそこまで高くないですもんね、消費も満足に出来ないし。

一方で、ヤンメイ、自営業者ですがローンでガチガチですねぇ(笑)。マジ生活苦しい。巷でいう「自粛と補償はセットで!」というのを切実に思います。この辺は給与生活の方にはなかなかピンと来ないでしょうけど。半分中国人家庭のくせに貯蓄はないのか?と突っ込まれそうですが、まぁタイミング悪くてね…。

ヤンメイの事情はややレアケースですが、多くの自営業者がカツカツになっているのは、実は日本が年々貧しくなっていたからなんだろうな、と思います。この10年でアメリカ、中国なら家賃倍増が普通ですからね。本来はそうして経済成長していれば、ダメージ受ける人はもっと少なかったのになぁ。

なので、貧しい日本人が補償を求めるのはすごく分かるんだけど、それを資本主義国家の国民が声高に叫んでいて、社会主義国家の中国人は自前でお籠りっていう逆転現象がなんだか面白いなぁ、と。

いや、面白がっている場合ではなくて、元々水を開けられつつあった国力の差が挽回不能なまでに開いてしまうんじゃないか、と本当は心配です。それより何より、コロナ禁足早よ解けて欲しい。変なプライドとかいらないから、収束させた国をどんどん真似して早くこの状況の打開を望みます。

 

そんな、中国と日本、コロナ対応の違いのお話でした。単純に早く抜け出した国が羨ましいですね。