ウチのカミさん中国人 ~毎日が異文化~

国際結婚したい人の夢を壊さないといいな。国際結婚の現実、いいとこ悪いとこ盲点、みんなお話しします。

制服が奪う自立心?中国人の自己主張鍛錬法

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最近、娘が幼稚園に入りました。毎日楽しんで通園しているようで、まずは一安心。

そんなラックに掛かっている制服を見て、制服って楽だよなぁ、と思いましてね。

それからふと、あれ?楽してたら力がつかないんじゃない?と発想が飛躍しました。今回はそんな制服から考え始めた子育てのお話

制服のメリット、デメリット

繰り返しになりますが、ヤンメイ娘、絶賛通園中です。制服が結構気に入っているようで、特に革靴を履いて出かけることに喜びを感じています。

親としても、制服姿を見ると微笑ましいというか、成長を視覚的に実感するというか、まぁ、悪い気はしません。

しかし、若い(中学生)頃のことを思い出すと、反抗期だったこともあって、そんなにポジティブな印象はなかったですねぇ。管理の象徴というか、囚人服というか。でも嫌いじゃなかったんですよ、制服。だって学校汚いから。作業服として納得もしていました。

大人になってみて、改めて考える制服のメリット、デメリットについて、思いつくままに列挙します。

制服のメリット

・組織への帰属意識が芽生える
・貧富の差が表れない
・汚れても良い
・おしゃれに意識が向かない
・毎日服装を考えなくていい

制服のデメリット

・初期投資の高さ
・没個性
・不潔(なかなか毎日洗わないよね?)
・温度調節が不自由
・所属が判明しやすい

こんなところでしょうか?

メリットとデメリットは表裏になってる部分もありますね。「所属が判明しやすい」って管理する側からするとメリットかもしれないけど、個人の所属が制服から判明するというのは、現在はデメリットの方が大きいかも、とこっちに入れています。

それで、今回のテーマは、メリットの最後のヤツ。毎日服装を考えなくていい。メリットと書いておいてなんだけど、これっていいことなのかな?と妻を見て考えた訳です。

強い自己主張はどこから?

中国人は自己主張が強いです。言い換えると、強い意志を持って自分の人生の舵を取っている、ということです。

これにはとてもエネルギーがいると思うのですけど、ケタ外れのエネルギーがあるのか、グイグイ決めて、ドンドン進んで行きます。で、それって生まれつきの違いなのか?と。一例がこちら

ヤンメイそうではない気がします。生まれつきの差だとしたら、日本人、自己主張では勝てないじゃん!

そうではなく、社会の環境とか、育成歴のようなものの積み重ねの差が、このエネルギーを生むのではないか、と思うのですよ。自分の事を小さなころからず~っと自分で決めてきた歴史が作り上げた性格なのかな、と。

麻の芽を跳び越す忍者の修行ではないですが、小さな頃から、読みたい本を決めたり、買いたい服を決めたり、毎日の行動をなんでも自分で決めるクセが、強い自我に繋がるのかな?と思います。

中国の幼稚園には制服がないのも、そういった社会性の表れなのかも?過去のエントリーでは制服もある、と写真まで載せていましたが。やはり日本の幼稚園と同じく、園に着くと着替えていました。その際の着替えは各家庭の自由な服みたいです。体操着とか画一的なものではないのですね。

良い子が欲しいのか、強い子が欲しいのか

なので、みんなで同じ格好して、朝から考えないでいい制服を着ていくのって、いいことなのかな?とか考えちゃったわけです。

多分、こういう生活を何年も続けてゆくと、出る杭を打つ、横並び意識の高い人間が育成されていくんだろうな、と思えてしまい。これは良い悪いではなく、日本社会の特徴なのでしょうけど。逆にいえば、協調性に優れた、和を尊ぶ人間を育てている、とも考えられます。

恐らく、日本人に共通のメンタリティーって、幼稚園をはじめとする学校教育(特に初等教育)による部分が大きいんじゃないですかね。学校という社会が持っている、規範意識というか圧力というか。これに毎日触れるうちに、お行儀の良い日本人が出来上がっていくのでしょう。

ヤンメイ個人は最低限の協調性があればいいと思っていて。なので、先生の言うことをよく聞く「良い子」なんかじゃなくていい。そう振る舞うのが好きなら、それもいいんですけど。

むしろ、先生の方針や意見と違う自己主張があるなら、どんどん表に出せる子になって欲しいんですよ。それで、「こんなに協調性がないと社会に出て困りますよ」とか怒られるなら、協調性がなくても困らない職業に就けばいいかな、と。

妻の子育て

ちなみに、妻の子育ては対話重視型です。自己主張をする訓練なのか、とにかく、意志を、話を聞きます。聞きまくりです!

「今日はなにが楽しかった?」

「どこへ行って何をしたの?」

「今日は誰かとケンカしなかった?」

根掘り葉掘り、同じことを何度も何度も聞きます。

妻いわく、「ママは私に興味があって、話を聞きたがっている」とのメッセージなんだそうで。また、何度も繰り返し聞いても答えが一緒なものは信頼に値する、との考えも。今後はいつも親が見てる訳ではないですから。何かの時に子供の言い分が信じられるよう、とにかく普段から対話をするのだ、と言っておりました。

ヤンメイは男ですからね。思春期になったら「こんな親ウゼー」とか思いそうですが。小さい頃からこれだと慣れるか諦めるかで大丈夫かも。女の子は感じ方も違うかも知れませんし。

ちなみに、これは中国人子育てのスタンダードでもなんでもありません(笑)。妻が試行錯誤して考えだした方法です。もちろん、これが狙い通りに行く保証もないんですが。なんか良さげかな、と。

これ、ある時期からこうなってきたんです。それまでは、なんでも妻が決めてしまうし、あまり娘の意思は関係ない感じで。

意地悪でもなんでもなく、基本スタイルが「私が決める」なので。ヤンメイには今でもこれ(笑)。ある時、中華屋で到着早々にトイレに行き、戻ったらもうオーダーが終わっていました(笑)。

それが、娘の教育に関しては、徐々に娘の意思を聞きはじめ、現在の聞きまくりのスタイルに。親になって変化するものなんですねぇ。ヤンメイへの態度も変化させて欲しいなぁ。


さて、そんな試みが成功し、自己主張が出来る子になってゆくのか。そんな続きの話はまたいづれ。