今週のお題「部活動」。はてなのお題に初挑戦ですが。
はぁ?スポーツ嫌い⁈
何言ってるの?釣り?
タイトルを読んでカチンときたスポーツ好きの人、いるとは思うんですけど。
ちょっと一呼吸置いて読み進めてもらえないですかね。だって、状況からみると日本人って一般にスポーツが好きとは思えないんですよね。
それで、その根本の原因になっているのが、部活動じゃないのか?と。今回はそんな日本の部活動の特殊性のお話。
日本人はスポーツ好きではない
くり返しになりますが、日本人はスポーツが嫌いだと思います。理由は、大人はみんなスポーツをやらないから。スポーツ庁の調査だと、週に一回くらいはなにかスポーツをやってる(スポーツの定義は不明)って人が4割弱ですよ。
スポーツ好きっていうなら、アメリカ人みたいに75%とか、ドイツみたいに70%とかでなくとも、過半数はいってないと…
こんなエントリーもあり。
内容には賛同しますけど。これもタイトルと違い、大人は「スポーツが好き」なんじゃなくて、「スポーツ観戦が好き」ってことを言ってますよね。つまり、スポーツをすることは別に好きでもない、と。
過去にはこんなことも書きましたが、
WBC決勝の低視聴率からわかるように、観戦だってそこまで好きじゃないんじゃない?結局、日本が勝ってるのを見たいだけでね。
じゃあ、なんでそんなにスポーツ嫌いなのさ、と考えた時、部活のせいじゃないの?と思う訳です。
部活動でスポーツ嫌い
学生時代に部活への参加率って9割以上なのですが、うち運動部参加率は6割くらい(ベネッセ調べ)。ですが、ヤンメイ周囲で、当時やってたスポーツを今でもやるか尋ねてみると、まぁ、ほぼ皆無です。サッカーやってた人達がフットサルに鞍替えしたのが、数少ない生き残りです。
むしろ、「もうやりたくない」という人が結構いる印象で。確かにヤンメイは「水飲むな!うさぎ跳び」世代ですし(当時は現在の逆で練習中に水を飲まないことが推奨?されていました。うさぎ跳びという関節を痛める筋トレも広く行われていました)、部活動=「つらかった」という思い出になるのも分かります。
練習や人間関係の厳しさがそんな思いに繋がるんでしょうかね?国としては生涯スポーツとか言って、皆んながスポーツをやりましょう!と勧めたいようですが、現実は逆になっちゃってるなぁ、と。
外国の部活動
アメリカ人、オーストラリア人に訊くと、やはり日本の部活の密度はクレージーだと言われます。向こうはスポーツというのは「ファン」=「楽しむもの」みたい。なので、練習の密度も週に3日程度とか。
日本のように、運動部に入ると勉強以外全部部活、家族旅行なんか行って部活を休むとレギュラーになれない、みたいな空気はないと。逆に、実力があればキャリアや学年関係なくレギュラー入りするとか。なんかこの辺は会社組織にも通じますよね。
年功序列で組織の決まりからはみ出さない、という精神性が、部活で養われてるんだなぁ、と。(ヤンメイは帰宅部なのでこの気風はなし)
アメリカの部活だとシーズン毎にスポーツの種類を変えて、年に3、4種目を経験するそうです。1つの事を専一にやり込んで極める、日本風部活と全然違いますよね。ここにも、レールを外れたら復帰が難しい日本社会とジョブチェンジが容易なアメリカ社会の違いが出ている気がします。
中国の部活動
ちなみに、ヤンメイ妻に、どんな部活をやっていたか尋ねると、びっくりな答えが。
ないそうです。
部活。
中国では基本的に学校では勉強第一。部活は勉強に関係ないからやらない、と割り切っているとか。
では、スポーツをやる文化がないかというとそうではなく。学校の部活はないけれど、興味や適性のある種目のスポーツクラブに入る子はいる、と。それなりに費用もかかるし、より才能のある子が、それを磨く場なのかも知れません。その点、大学の強い体育会の部活のようなイメージなんですかね。
中国人とスポーツ
面白いのは、中国ではそうして学校で部活動としてスポーツをする習慣はないけれど、大人になると多くの人が体を動かす風潮があります。
ヤンメイ妻の故郷では、仕事が終わる夕方になると、多くの人が公園に向けてゾロゾロ歩いて行きます。その先では太極拳に興じるグループ、エアロビのようなダンスのグループ、公園のそこここで思い思いに運動をする人々の姿が見られます。ジムとかでなく、空の下ってところが自由でいい感じ。
公園以外にも、河川敷でもウォーキングに興じる人がたくさんいたり、健康のために運動をしよう、という意識が結構高いんですよ、中国人って。そして、早く仕事が終わる社会環境が、夕方に身体を動かす習慣を可能にしてるんです。これって結構豊かなことだなぁ、と。
学生時代にスポーツが嫌いになるほどのスパルタ環境とか、大人になってスポーツをやるのが難しい社会環境とか、日本人がスポーツを楽しめるようになるには色々ハードルが高い気がしますけど。社会が変わってこないと部活を取り巻く環境もなかなか変わらないんでしょうね。
中国や外国を見て、改めて考えた日本の部活のお話でした。