ウチのカミさん中国人 ~毎日が異文化~

国際結婚したい人の夢を壊さないといいな。国際結婚の現実、いいとこ悪いとこ盲点、みんなお話しします。

中国人の問題解決方法

f:id:yanmei:20171128072316j:image

数日前に悲しいニュースを目にしました。

ざっくり言うと、4歳児が医療制度の不備(?)から適切な医療が受けられず、脳死をしてしまった、というもの。

医療技術というより、制度問題での死亡にはやり切れないものを感じます。このニュースを知ったヤンメイ妻は「日本人は固い」と持論を展開してました。

このようなケース、中国人はどのように考え行動するのでしょうか?
今回は中国人と日本人のモノの考え方についてのお話。

4歳児の脳死

以下の記事に詳しいのですが、急な心臓病にかかってしまった4歳児が、医療制度上の問題で大人用の人工心臓しかつけられなかった。子供用の人工心臓をつけて心臓移植を待つ方が血栓になるリスクを減らせたが、当時その機械は治験中で一般人は使えず、制度上、血栓リスクの高い大人用のものを敢えて使うしかなかった、とのお話です。

www.asahi.com

会員制記事の為、その先は読めていないのですが。過去に同じ話題を取り上げた記事があり。それによると、その後子供の容体は急変して脳死に。臓器移植の提供者となった、ということでした。2年以上前の出来事なのですが、知りませんでした。

心臓移植を待つ身だった4歳女児が「臓器提供者」になるまで│NEWSポストセブン


年の近い子供を持つ親として、なんともやり切れない気持ちになるお話です。

日本人はバカ?

これはヤンメイ妻が度々言います。「とにかく日本人は頭が固い」と。意訳すると、異常にルール脳で柔軟な発想がない、ってことです。

ヤンメイにも経験があるのですが、あるラーメン屋で、チャーシュー麺にネギ大盛りのトッピングを頼んだら、出来ないとのこと。一応、ネギラーメンにチャーシュー追加のトッピングは?と訊くと出来ます、と。


同じじゃね?


バカなの???


恐らく、ルールを守る気持ちが強過ぎて、自分の頭で合理的な判断をしない。マニュアル脳なので、規則にない判断はしない、出来ない。日本人あるあるだと思います。

学生の頃、飲食のチェーン店でバイトをしていた妻も、似たような事例をよく目にしたそうです。お客さんの利便性を図ったり、作業の合理化を進めるにはマニュアルが邪魔だったと。思考停止してれば従業員としては楽ですものね。

こんな例もありました。
大盛りカレーでルーが少なかった時あなたは?

中国的解決方法

今回のような件も、根っこは同じ気がします。人命よりもルールを守る、という判断が優先されたんですね。そこまで考えてのことか分かりませんが。

これが、中国人であればどうするのか?

医師、役人、政治家などにお金を積んで、裏からこっそり便宜を図ってもらうでしょう。

医師はルールを破るリスクを負う。見返りに金銭の報酬がある。結果責任は問われず自己責任で、という流れ。(もしかしたら、中国人社会ではルールを破ることのリスクは日本人社会より少ないのかも知れませんが)


これ、誰か困るんでしょうか?


少なくとも、ヤンメイが当事者であれば、坐して死を待つより、まだ可能性の高い方に賭けたいです。医師も金銭が手に入り、より患者のためになる行為が出来たことを誇る気持ちもあるでしょう。

現代の日本だと、こういうルール違反をしてくれる医師を探すのがそもそも難しそうです。

当事者の利益のために、ルールはちょっと脇に置いておく。建前とは別に実利が優先される。こういう程良いゆるさ、というのも上手く使えれば困ることばかりではないんだけど、ヤンメイ達日本人の苦手分野ですよね。いや、日本でも中国ほど一般的ではないけど、上手くやってる人はたくさんいるのか。

中国人のスピード感

結局、娘を失った両親は、娘の死を無駄にしないように、と娘の臓器の提供を申し出て、移植が行われたようです。

記事は

レシピエントとドナーの感情を理解した上で臓器提供を決断した夫妻の告白は、愛する人の脳死に直面した際の道標になるだろう。

引用:前掲 NEWSポストセブン

となんか良さげに、ありがちなまとめをしていますが。


いやいやいや、違う違う!


これはそこに着地させる話ではないです!

マスコミなら杓子定規な対応をする医療と、スピード感のない政治に怒ったら?


特例的にこの小児用人工心臓を認めてもらえないかと塩崎恭久・厚労相らに働きかけたが叶わぬうちに、望ちゃんの容体は急変した。

引用:前掲 NEWSポストセブン


特にこれなんか、政治に決断のスピードがあれば回避出来たんじゃないですか?

ある意味、役人が固いのはいいんですよ。彼らがあまり法律を現場で自由に運用しちゃうと、中国の悪いところと似てしまうから。役人は「融通が効かない。誰にでも同じ対応。従うのは法と手続きにだけ」とこれでいいのです。むしろ、忖度とかしちゃダメ。

ただ、政治家は時にはルールを超えて、決断をするのが仕事ですからね。ルールを決めるのは政治家ですが、臨機応変な対応も出来ないと有事に役に立ちません。

人命優先で特例を認めて、責任は俺がとる!

カッコいいじゃないですか。

むしろ選挙民にアピールして自分のポイントにするくらいの図々しさが欲しいくらい。

中国人はこういう時のスピード感はすごいです。アピールもしますけど。
とにかくやる!機会を逃さない!
もたもたしているとチャンスは他人に取られてしまいますから。

そして、ダメなら次!という切り替えの早さもすごいです。

こういう点が現代の変化の早い世の中とマッチしていて、中国の成長の勢いに繋がってるんでしょうか?


日本社会で出来るかどうかは別として。問題が起きた時、正攻法以外にも奇策、邪道なんでも使って突破しようとする、しかもスピーディーに。そんな中国人のバイタリティを見習いたい、というお話でした。