これね、皮肉とかじゃないからね。せっかくのさっぱり湯豆腐にゴマ油かけてみんな同じ味にしてしまう、みたいなエントリーを期待しては不許可です。
2日続けて、あまりに見事な和食をいただいたので。しかも、帰りが遅くて妻は寝ているので、当の妻に賛辞は送れず。わざわざメールで誰かに知らせるのもなんだけど、この感動は一人胸にしまっておけない。そこで、日記ブログですよ。記録しておこう。実に個人的に。
今夜はそんな、中国人妻の作る和食が美味し過ぎたお話。
中国人妻の和食
もともと、ヤンメイ妻は料理が好きで上手です。中華はもちろん、和食、洋食(日本風の)とどんどんレパートリーが増えています。もちろん、時々「?」な日本のセオリーにない組み合わせとかもあるのですけど、それすらほぼ美味しい。これは、さすがに食に貪欲な中国人だから、というのではなく、妻の才能と努力の賜物なのでしょう。
実は、ヤンメイ母も料理が好きで得意な方ではありましたが。魚料理だけは(今にして思えば)イマイチでした。よもや、母の料理が美味くないとは思わなかったので、魚料理というものが美味くないのだ、と思っていたくらいで。当然、あまり魚料理は好きではありませんでした。食べるのは、刺身とか焼き魚とか、ほぼ母の手を経由しない料理ばかりでした。
ですが、妻は魚が好きで、魚屋に行くと、嬉々としてアラとか買ってくるのです。ヤンメイはそんなの食べたことないので、妻のアラ煮など内心は「骨だらけで嫌だなぁ」と思いながら口にしました。
すると・・・
旨いっ!なんじゃこりゃあ!?
口に広がる濃厚な旨味!
カルチャーショックですよ!!
いままで食べてきた煮魚はなんだったのか?と。人生を返せ!!とすら思いましたね。
もうね、レベルが違います。酒や生姜を上手に使っているので、臭みはなくコクは深い。一緒に煮られた大根も、味はしっかり染みているのに歯応えもばっちり。魚ってこんな美味いのか!?と感動しました。
まぁ、元々中国人は肉は骨付き、海老も殻付きと食材を残さず使う料理が基本ですからね。アラなんか、安いし美味いし、奥さん的にはやりがいのある材料だったのでしょう。逆に、中国人に和食の美味しさに目覚めさせられる日本人ってどうなのか?
それ以外にも漁港の卵焼き屋で厚焼き玉子の作り方を習ったり、田舎のキノコセンターで味噌汁の味に開眼したり、と和食レベルがどんどん高くなっていた今日この頃でしたが。
こ、これがヒジキかっ!?
まず、昨夜のメニューにいたく感動しました。お吸い物、焼魚、ヒジキの煮付。すでに非の打ち所がない和食ですが。このヒジキが!ヒジキがっ…。
皆さんのお家のヒジキはどんなですか?ヤンメイ実家は、ヒジキと人参、大豆が基本。あとは気分でコンニャクや蓮根が入ったり入らなかったり。まぁ、お弁当の付け合わせも似たり寄ったりですし、その辺の具がスタンダードなのかと。妻も実家に倣ったスタイルです。
ですが、今回、ヤンメイ妻のヒジキは大豆がね、
水で戻した大豆だったのですよ!
戻すのに5時間かかったとか言ってました。とにかく、いつもの缶詰のじゃなかった。
それが何か?
それが何かじゃないっ!!
これね、缶詰の水煮の大豆と全然違うからねっ!!
ラーメンとインスタントラーメンくらい違うからっ!!!
歯応えがね、シャキシャキしてるんですよ!いや、本当は少し違うけど表現出来ない。あれだ。茹で過ぎて柔くなった枝豆と絶妙な茹で加減の枝豆。あの違いを連想して下さい。
そんな歯応えクッキリの大豆が入ると、これまで40年以上食べてきたヒジキが全然別物になるのよ!!
伝わるかなぁ?この感動っ!!なまじ知らない食べ物じゃない。むしろ、食べ慣れたはずの食べ物を、全然違う食べ物のように感じてしまう驚き。
幼馴染みの隣の家のアイツが、実はプリンセスでしたっ!みたいな?いや、全然違うな。まぁ伝わらない比喩はいいや。とにかく、そんな驚きをヒジキに感じてしまった。
それが昨夜の出来事でした。
今夜のメニューは…
そして今夜。遅く帰宅したヤンメイが鍋を覗くと。中にはカレイの煮付が入っていました。小振りなカレイでね、頭も尻尾も丸ごと煮てありました。
カレイってほら、小骨多いじゃないですか?特に上下の背びれ?あの小骨の周りの身とか食べるの面倒だな。とか思いつつ食べ始めたら。
なんだこれ?
なんだこれ?
煮魚かと思いきや、煮汁を煮詰めるまで焼いたの?なんだか皮がパリッと香ばしい。でも、煮詰めたような味の濃さはなく、あっさり、でもしっかりの絶妙な煮切り具合っ!
普段は小骨とか面倒がるんですけど。骨までしゃぶるように完食ですよ!皮も残しません。というか、皮が一番美味かったかも。
これを中国人が作ってしまうって、なんのマジックなのか?いや、中国人とか抜きにして。いや、中国人だから余計に?スゴいよねー、外国人がこのレベルの和食作っちゃうって。本当に美味しいお料理の前に感謝と感動しかありませんでした。これが2日続けてですからね。そりゃ書きたくもなりますよ。
感動をありがとう!
えっ、違う?いいんです、今回のは完全に備忘録ですから。
ともあれ、そんな、中国人妻の和食のレベル高過ぎぃ!なお話でした。これはもっと美味しいものを食べさせないとな。