ウチのカミさん中国人 ~毎日が異文化~

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彫刻刀を授業で使うのってなんで?

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最近、友人のお子さんが彫刻刀でケガをしまして。ランチ中に学校から連絡があってドッキリしました。校医さん的には縫わなくても大丈夫かな、程度の軽傷だったそうですが、今は学校から保護者に即時連絡が来るんですね。

その後、彫刻刀を使った美術教育の話題になり。版画とか面倒くさかった、とか、彫刻刀って確かに危ないよね、とか。最後は、彫刻刀って人生で授業以外に使ったことないぞ、という結論に。

 

・・・なんで美術の授業って、彫刻刀使うんかな?

 

今回は日本の美術教育の不思議についてのお話。

彫刻刀の思い出

昔々のお話です。ヤンメイ、美術の授業で彫刻刀を使いました。小学生の時と中学生の時。彫刻刀を買って貰った時、ちょっとワクワクしたのを覚えてます。上手く使えなくてあっという間に嫌になっちゃったけど。

小学生の時は版画だっけか?中学生の時はオルゴールの箱に彫刻したような?どっちも記憶は曖昧ですが。自由研究かなんかで、木製の筆入れに彫刻したのは覚えてます。突貫工事で半分以上母親に手伝ってもらったからね。そういうズルをした時の方が記憶に残るってあるあるですよね。イレギュラーが良いのです。

中国の美術の授業

一方、ヤンメイ妻はそもそも美術の授業があまりなかったみたい。まぁ、学生の本分は勉強!って、明確なお国柄だから納得といえば納得。彫刻刀なんか使うのは課外授業(有料)を選択した子で、妻は彫刻刀に触ったこともないみたい。(水墨画とかは授業で描いていたそうです!)

むしろ、後追い的に日本もそんな傾向になってきていて、美術のコマ数は縮小され、美術の先生は非常勤の方が委託で授業を受け持つだけの学校も出て来ているようですね。担当学級とか持たず、職業として知識を教授するだけの先生。むぅ、特化したあるべき姿のような、なんだか寂しいような。

彫刻刀いる?

さて、それで本題の彫刻刀ですよ。なんで我々は彫刻刀買わされて、一家に1セットはあるんでしょうね?そもそも、美術の授業に彫刻って必要なんでしょうか?

いや、彫刻刀ってなかなかリスキーな道具だと思うんですよ。もちろん、注意して使えば危険はない、という考えの元に採用されているんでしょうけど。先程の例のように、筆入れとか彫る対象を持って作業する時とか、やっぱり危険が伴うなぁ、と。あと、不注意で落とすと足をケガする恐れもありますよね。

ヤンメイは別に、危険は前もって出来るだけ排除しましょう、という考えではないです。が、何もわざわざ不必要な危険を作らなくてもいいじゃない、と思うのです。

というのは、ヤンメイ40年を超える人生で、小中学校の美術の時間以外で彫刻刀を使ったことありません。まだ、技術・家庭科でのノコギリとかならその後の人生でも使うけどね。必要性とか実用性で言えば、人生で彫刻刀の出番なんてまずないですよ?

刃物を使わせようとか、指先の巧緻性を身につけさせるという目的なら、家庭科で果物ナイフでリンゴの皮剥きさせる方が、余程その後に役立つスキルです。

ヤンメイの時代は鉛筆は鉛筆削り用のナイフで削らされてましたけど、その後の人生ではそもそもシャーペンでしたしね。それこそ、美術でも専攻しないと鉛筆なんか削らないので、やっぱり巧緻性の訓練だったんでしょう。

創造の楽しみとか立体の造形を学ぶ、という目的なら粘土でも全然いいはずだし。

 

ズバリ、彫刻刀を使わせる意味、全然分からん!

 

刃物業界と癒着か、惰性以外の理由を思い付けないのですが。彫刻刀を使った美術教育って本当に必要なんですかねぇ?

平成の終わりを前に、次世代に引き継ぐ教育について、ふと浮かんだ疑問を口にしてみました。ってか、彫刻刀セット、買うの嫌だなぁ。義務教育って、算盤とか一過性の教材に意外とお金を出させるよなぁ、なんて親になったら思っちゃいました。

 

なんでも甘口で柔らかく、難易度を下げていく時代に、硬い木を彫刻刀で彫る教育が残っていく不思議についてのお話でした。

 

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