ウチのカミさん中国人 ~毎日が異文化~

国際結婚したい人の夢を壊さないといいな。国際結婚の現実、いいとこ悪いとこ盲点、みんなお話しします。

中国人の友情

f:id:yanmei:20200410211801j:image

先日、妻の中国人の友人からマスクをいただきました。妻が子供用の布マスクを作っていることをSNSにアップした際、子供マスクの不足を心配したお友達が50枚入りのケースを2つも送ってくれたのです。

ヤンメイ、結構人付き合いが淡白なせいもあるのか、日本在住ですがこのようなやりとりはほぼありません。中国人の人付き合いというのは、日本人のそれより濃密な気がします。結構、声をかけあい物を贈り合うことは多いですね。

今回はそんな、中国人は友情に篤い、というお話。

マスクあげます

全国的にマスクの品薄状態が続いていますね。2月から全然店頭で見ません。ヤンメイは花粉症なのでそれなりにマスクの備蓄はあったのですが、子供用は用意してなくてね。

今回のコロナ騒ぎで、当初は特殊な医療用マスク以外は感染防止効果はない!みたいな話だったのに、エアロゾルによる感染を防ぐくらいの役には立つ、と論調が変わってきたので。子供の外出の際にはあったらいいのかな、と。

売ってないので妻が手作りした布マスクをSNSにあげたところ、妻の中国人の友人が子供用マスクを送ってあげるよ、と嬉しいオファーが!

その方は日本在住なのですが、少し前、中国でマスクが品薄な時に向こうに送るべく用意したものの、国際郵送が混み合って送るメドが立たないまま、向こうでもピークが過ぎてしまった、という経緯でマスクをお持ちだったのです!

そちらのご家庭では当面使わないから、と今や貴重品のマスクを2箱も気前良く送って下さいました。

また、それとは別に、中国在住の妻の友人も、普段それほど連絡しているわけではないのに、なんか日本は大変そうだから、とやはりマスクを送って下さいました。これで大人のマスク問題もとりあえず解決です。

いや、これに限ったことではないんですけど、中国人は他人への関心が強いように思います。悪く言えば田舎的な干渉のある関係とも言えますが、人間関係が濃密というか、声をかけたり手助けをしたり、というハードルが日本より低いんですよ。他人には無関心なんだけど、いざとなったら友人、知人レベルにも関心を向ける。そんな民族性があるように思えます。

日本人の人付き合い

一方、ヤンメイ、このコロナ騒ぎの中で友人にほとんど消息をたずねたことはありません。自営業者だし確定申告時期だし、かなりいっぱいいっぱいという理由があるにせよ。それがなくても割とそういう時に声をかけたりしませんねぇ。冷たいと言えば冷たい。便りがないのは良い証拠、みたいな。

田舎の人はもう少し違う文化なのかも知れませんが。日本人はわりと無干渉というか、人に声をかけたり誘ったりすることのハードルが高いというか、なんか遠慮してしまう気分があるのかなぁ?特に最近は配慮の必要性が増したというか、人のプライベートは侵さない風潮を感じます。

外国人からすると、日本人は本心が見えづらいとも言われます。誘われて同席してても実は参加したくないとか、一見仲良く見えても離れたとたんに文句を言っているとか、行動と本心が異なっていたりするので。しかも、それを上手に読まないと文句を言われたり。

そういった言行不一致に中国人の妻はウンザリしていますね。「日本人は面倒くさい!」と。分かるわ〜!ヤンメイも面倒くさいよ。っていうか、ママ社会はホント面倒くさいんだろうなぁ。

中国人の人付き合い

中国人はその辺あっさりなので、行きたくない人は断るし、食べたくないものは食べないし、自己主張がはっきりしています。あと、断っても平気で誘ってきます。いや、ここ重要でね。だから断りやすいのです。根本的には声をかける、気にかける文化があるので、「じゃあもう誘わない」とはあまりなりません。

多分、人が好きなんでしょうね。なんか、中国人は青空麻雀とかしてるイメージありません?外で雀卓を囲んでいて、その周りにも人がたかっているみたいな。あの光景は今もある実際の風景です。もちろん、どんどん世代交代していて娯楽も変わってきてるので、10年後には見られなくなる景色かもしれませんが。

基本、中国人は人と話をするのが好きで、噂話も好きです。都市部の人もわざわざ他所の都市に行かないので、地元ネットワークが機能しています。幼馴染みはその親も幼馴染みか顔見知り。誰かの消息は誰かに聞けば大抵つかめる。それくらいの距離感で暮らしています。

日本も地方に行けばまだ距離感の近い人間関係が残っているのでしょうが、それを敬遠する若い人も多いですよね。日本人の人間関係の濃密さは同調圧力もセットなので、息苦しさも強いのかも知れません。

中国人は他人への関心もあるし噂好きだけど、日本人ほどには同調圧力はないので近距離での人間関係がそこまで負担にならないのかも。

会社員がそれほど多くない、というのも関係しているのかな?もしくは会社員であっても軸足は個というか。組織に自分を捧げてしまわず、勤務時間内も私は私なので。人間関係のベースは会社よりも家族、友人だと感じます。

ワークスライフバランスでいうと、日本人はワーク寄り、中国人はライフ寄りって感じですかね?

社会と個人

なので、今回のマスクをいただいた件でもそうですが、中国人は何かあると「困ってない?」と声をかけるし、仲間内で助け合う文化を感じます。

日本人は個々のつながり、助け合いもありますが、なんかもっと漠然とした、社会とか世の中を意識して行動する気がします。マスクをして周りに広めないようにするとか、買い占めをしてみんなに迷惑をかけないように、とか。あまり特定の誰かを想定してない感じ。

一方、中国人は友人の◯◯さんとか、同じ地域の仲間とか、気遣いの範囲が限定的だけどはっきりしています。最近になって、妻の友人のところにも中国からマスクや消毒液が届いたようです。同郷の在日中国人を支援しよう、という動きがあるんですね。

もちろんこれは一方的なことではなく、その前に先んじて起きた中国での流行の際には、在日中国人がやはり故郷を支援しています。ただ、その際も、漠然と中国人同士の助け合いというよりは、友人、知人、同郷人みたいな、繋がりを重視した支援になります。中国人という括りは多過ぎるので、この区別はある意味当たり前ですけど。

確かに中国人は他人に冷たいという面はあります。リソース、エネルギーには限りがあるので無限に優しくは出来ない。でも、一度身内というか仲間認定されると非常に情に篤いとも感じます。

今回は、個々の繋がりの強い中国人ネットワークのお陰でマスク助かりました。やはり、困っている時の支援というのは沁みますね。コロナで仕事は暇だし、久々に友人に連絡でもしてみようかな。

 

そんな、中国人は友情に篤いよ、と言ったお話でした。仲間って何かを考えちゃいますね。