いや、この場合、中国人とかは関係ないかも知れません。しかし、果たしてアングロサクソンにこの美味しさが分かり、再現出来るか?というとそれも良く分かりません。
一応、草餅を食べる文化とあんこを食べる文化という共通点があってのメニューだったのではないか?と思うのですが。
ともあれ、世界最高レベルに美味な草餅を食べられたよ、というお話。
草餅は手作りに限る
帰宅したら草餅が待っていました。正確には、帰宅途中にヤンメイ妻よりLINEで以下に載せた写真が送られて来たのです。とにかく最高に美味だから食べて驚け!と。
妻は旬の食べ物を大切にします。タケノコとかマコモとかその季節ならではのものは必ず食べたがります。草餅もしかり。
もう春なのでヨモギが生え始めているようで。陽気に誘われてヨモギ狩りに行くと、犬のフンやオシッコに侵されていなさそうなエリアに、まだ若いヨモギが僅かに発見出来ました。
ヤンメイ、結婚するまで手作りの草餅を食べたことがなかったのですが。こうしてヨモギから作った草餅を食べると病みつきになります。マジ、苦みが違う。もう、市販品にはない苦味がもの凄く美味です。
野趣溢れる味というのですかね?とにかく味が濃厚です。一度食べたら草餅感が変わること間違いなしです。というか、市販の草餅とははっきりと別物です。ラーメンとカップ麺くらい別物。
体にいいとかもあるのでしょうが、とにかく本当に美味しいので。是非、全日本の大人に食べて欲しい。子供にはね、ちょっと早いかも知れませんが。
草餅の作り方
摘んできたヨモギの葉をよく洗い、一度茹でます。


鮮やかな色になったところで取り出して、フードプロセッサーでペースト状に。
これを上新粉と混ぜたものを団子にして並べます。


茹であがったら完成。
あんことバニラアイスと一緒にいただきます。
団子がかなり苦いので、甘味と一緒でないと食べるのが辛いというか、単体で食べてもさほど美味しくないと思います。基本的にヨモギの味しかしないので。
苦さがキモです
当然この苦さはヨモギの量と質に由来します。もちろん、ヨモギたっぷりだと苦いのですが、ヨモギ自体が多少育った葉の部分を使うとまた苦味が増すのです。今回の新芽だと苦味もいくらかライトです。ヤンメイの好みとしては大人の葉をたっぷり使った、半端ない苦さがツボです。
あんこと一緒でもまだ苦い。全然あんこに負けない。これくらい苦いと手作りのありがたみが増しますね。お互いにがつがつとギリギリでぶつかり合うような主張が好き。新芽のマイルドさは少し寂しいけど主張はしっかりです。
これと比べると、市販の草餅はあんこと草餅がさほど主張せずに共存している感じです。手加減して調和しているみたいな?いや、これはこれでありなんですけど、好みの問題ですかね。
ちなみに、作り方といってもヤンメイ妻は感覚の人なので。何グラムとか何分茹でるとか、全然細かな数字がなくてごめんなさい。ヤンメイ、途中経過にはノータッチで分かりません。
中国の草餅
ここまで書いで、これは草餅ではなくヨモギ団子ではないのか?という疑念が湧いてきました。でも、草餅は必ずあんこを包む、とか厳密な定義は知らないので。ウチカミでは草餅=ヨモギ団子として扱いますよ。
それで、中国の草餅ですよ。中国でもヨモギを上新粉と練って作る餅が存在します。やはり春先に食べるようです。
そして、これも中国のスタンダードですが、この手のものには必ず、甘いバージョンとしょっぱいバージョンが存在します。つまり、日本でポピュラーなあんこと食べる草餅の他に、「お焼き」的なしょっぱい具が入った草餅も存在するようです。
例によって話だけなので画像もないですけど。いつかしょっぱい版も食してみたいものです。
ともあれ、草餅、苦ければ苦いほど美味しいので、手作りでうんと苦いのが最高!というお話でした。