ウチのカミさん中国人 ~毎日が異文化~

国際結婚したい人の夢を壊さないといいな。国際結婚の現実、いいとこ悪いとこ盲点、みんなお話しします。

成績表と中国人

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小学生のヤンメイ娘が成績表を貰って来ました。まぁ、その内容はさて置き。中国人である妻は、その成績表を見て色々と思うところがあるようです。

いや、話を聞いてみるとなるほど、とそれなりに納得というか、日中の成績表に対する考え方の差がはっきり分かって面白かったです。

今回はそんな、学校教育の成績表、日中の違いのお話。

日本の成績表

そんな訳でヤンメイ娘の成績表、貰ってくるのは今回で2度目になります。ヤンメイの頃は3学期制で年に3回この嫌な行事がありましたが、ヤン娘は前後期の2回みたいですね。

コロナで前期は出席も少なく、学校もバタバタしていた感じなので、成績表といってもどこまで勉強出来たのかも疑問のあるところ。ある意味、この後期がいよいよ本格的な学習の成果というところでしょうか。

ヤンメイの頃もそうでしたが、成績は「良くできる、できる、がんばろう」の3段階評価です。普段見ている学習の感じがまんま表れた成績表で、先生はよく生徒を見ているな、と感心した次第。

公立の学校というのはみんなそうなのか、日本の学校教育の法律がそうなのか、数値化はされないんですよね。なので、優劣というか比較には向かない制度です。考えてみると、受験戦争などと表現されたベビーブーム世代もこんな感じなので、意外にヌルかったとも感じます。

中国の成績表

前期終了時に成績表の話をしたところ、義父母は「何位だったの?」と訊ねてきました。ヤンメイ妻が日本の成績表では順位は分からないことを伝えると、結構驚かれたようです。

中国では成績表は数値化されて、順位もはっきりと出します。

ヤンメイの行っていた公立の中学校、高校は成績こそ5段階とか10段階で評価されていましたが、中国でははっきり点数制なのだそうです。各教科それぞれ、テストを行い成績は数値化する。これは公立でも小学生の頃からごく普通に行われています。音楽はさすがに実技(?)に関しては点数化しずらいのか、優良可みたいな評価らしいですが。

生活面などはまた結構なスペースの記述欄があり、そちらで評価というか記録されるようです。中国人も成績以外の子供の生活態度が気になるのは同じですね。妻は50人学級だったらしいので、先生は大変な仕事量ですよね。

逆にいっぱいいるので、単純に数値化出来る物差しで評価するのが簡単で効率的なのかも知れません。ともあれ、1点単位で数値化された成績を順位も発表するスタイルです。

成績表から思うこと

はっきり白黒を付ける。見てはっきり分かる。それが中国の成績表です。取り組む姿勢とか学習の過程は数値化されないので、それは記録ではあっても評価外。数値化できる成績ではっきりと順位付けをする方式です。

日本では理解の程度とか取り組みの姿勢も評価対象ですね。しかも順位付けはしない。単純に見て分かるやる気のあるなしはともかく、なかなか評価が難しいというか、ややもすると先生の恣意的な判断に左右されそうなシステムです。深い観察と公正な判断が大変そう。

ただなんというか、日本スタイルは「ここをこうしたら〝できる〟が〝よくできる〟になる」という道筋を示すのには向かないシステムなんじゃないか、と。

それぞれに良し悪しがあるのでしょうが、どうも昨今のコロナ対応にもこうした社会の要請というか、教育の成果が反映されて思えてしまいます。

少なくとも、中国では数値化というか、問題を「見える化」する訓練が日本より出来ていて、コロナ対応ではその差がはっきり出たように感じます。

もはや感染拡大が収まり、多くの地域でコロナ前と同じ生活が出来る中国と、いまだ全然収束のメドが立たない日本。その差は、強制力のある社会システムがどうこうというよりは、まず問題を可視化、明確化する能力の差じゃないのかな?と。

言ってしまえば、そういう成績の付け方の差というのは、日中それぞれの社会の要請の違いのように感じます。日本では問題を数値化、明確化することは重要なことではなく、集団の一部として機能することの方が大切なのかも知れませんね。

 

あれ?なんか話が大きくなっちゃいましたけど。なんか中国と日本って成績の付け方が違うよね、国民性の違いが出ていて面白くない?ってお話でした。