ウチのカミさん中国人 ~毎日が異文化~

国際結婚したい人の夢を壊さないといいな。国際結婚の現実、いいとこ悪いとこ盲点、みんなお話しします。

昭和の木彫りの熊が来た

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なんで?

分かりますかね?木彫りの熊。かつて、昭和時代に北海道のお土産で有名だったあれです。あれがウチにあるのです。令和にもなって。

いや、それだけではありません。玉乗り獅子までいるのです。いや、玉乗り獅子は分からないかも知れませんが、後述しますのでご安心を。

もちろん、勝手に歩いてくるワケありませんから。誰かが手引きしてウチにあるのですが、ヤンメイではありませんよ。

今回はそんな、中国人妻の陳列癖のお話。

木彫りの熊を知ってますか?

若い人は知らないかもしれませんけど。ヤンメイが子供の頃には、やたらと(特に下駄箱の上とかに)木彫りの熊の置物のある家が多かった気がします。少なくともヤンメイの実家にはありました。

どんな経緯で家に来たのか知りませんが、多分北海道土産としていただいたのではないかな?そう、昭和のある時期には、木彫りの熊の置物が北海道土産としてメジャーな時代があったのです。もしかしたら、アイヌ系の人達の収入源だったりしたのかも。

時代は下り、令和の昨今、木彫りの熊の置物を玄関に飾る家庭は激減しているように思えます。少なくとも、ヤンメイの交友範囲内には木彫りの熊が玄関に置いてある友人宅はありません。

しかし、最近、ソレがヤンメイ家にやって参りました。ヤンメイ妻が貰ってきたのです。

 

ねぇ、なんで?

捨てる神あれば

実は、近所の友人(年上)が転居することになり、家を処分することにしました。結構古い家なので、物も相当溜まっていたらしく。まぁ、整理してもしてもなかなか終わらないのです。

捨てるのも手間もお金もかかりますからね。まだ使える物、未使用のキレイな物とかを、家の前に台を作り「ご自由にお持ちください」と置いておきました。すると、結構色々とはけてくれたのだそうです。

しかし、ヤンメイが訪ねた時に台に残っていた大物が、例の木彫りの熊と玉乗り獅子でした。どちらもそれなりにカサ張る置物ですからね。残念ながら、さすがに令和のこのご時世にこれを持っていく人はいないんじゃないかな、と内心思っていました。

ところが、その翌日帰宅すると、木彫りの熊と玉乗り獅子とカエルの置物までセットで、ヤンメイの家にやって来ていたのです。

マジか!?

置かない主義者と陳列主義者

ヤンメイ、基本的に置き物は置かない主義です。正確には、掃除の邪魔になるものが嫌いなのですね。ホコリが溜まるようなもの、掃除機のかけられないものは悪。そんな価値観です。

なので、熊と獅子とカエルの置物が増えたというのはとてもショックでした。

ですが、ヤンメイ妻は真逆の趣味の人で、なんでも飾ったり並べたりが好きなのです。例えば、ウチの居間はこんなです。ソファーの上にこのようなくす玉(?)がぶら下がっています。

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なので、熊も獅子もカエルもそれぞれに居場所を与えられて設置されるのでしょう。今は暫定的な仮置き場のようですが。

ヤンメイは家に関しては、購入時に

1.塗装色の決定

2.ペレットストーブの導入

3.仕事スペースの設置

と引き換えに家に関する主権をほぼ放棄してしまったので、こうした価値観に反する決定にも無力です。いや、これこそが平和の道なのですけど。まぁ、仮置きとはいえしばらくしたら段々慣れて平気になってきました。

というのも、昭和の置物大行進にひどくショックを受けたヤンメイを可哀相に思ったのか、妻が仮置き場を屋外にしてくれたことも影響してるのかも。

ちなみに、最近行った中華料理店の一角の写真ですが、こうして置き物を並べたがるのは中国文化の特徴なんでしょうかね?

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ともあれ、そんな訳で現在、ヤンメイ家では玄関のポスト下に木彫りの熊が、ガーデンシンクの上に玉乗り獅子が、花壇の中にカエルが、それぞれ安置されているのです。まぁ、こんなコロナ下ですし、魔除け厄除けにはいいのか。

余談:玉乗り獅子

ちなみに、この玉乗り獅子というのは一見中華風ですし、元々はあちらの文化なのかも知れませんが。日本の工芸品です。

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なんでも、穴の空いた大玉の中の、小球の部分まで木を掘って作る物らしく。後から入れるとか、外から入れるとかしたものではないのです。以前は大工さんが手先の修業として作っていたものだったそうですよ。そう考えると、木彫りの熊もそうですが、ハンパない力作ではあります。ちょっと有り難み出て来たな。

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そんな、昭和の遺産的な木彫りの熊がヤンメイ家に来たよ、玄関に置かれているよ、という特に意味のないお話でした。だんだんと妻好みのカオスな家に近付いております。