ウチのカミさん中国人 ~毎日が異文化~

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顎骨嚢胞の手術と入院②〜検査から入院

そんな訳で、腹をくくって額骨嚢胞を手術、とは決めたもののまだちょっとジタバタします。だって、やっぱり失敗は嫌ですからね。色々考えて入院までの日々を過ごしました。

今回はそんな、顎骨嚢胞の手術をする入院決定から当日までのお話。

手術のリスク

一応、前回の診察時に検査予約をしていまして、その検査時に手術日を決めましょう、と。で、この日は問題の嚢胞の位置や大きさをはっきりさせるため顎の3DCTを撮り、手術のリスクなどの説明も受けました。

なんかね、ヤンメイの場合、水平埋伏智歯(すいへいまいふくちし)といって、歯茎の中に真横向いて完全に親知らずが埋まっていたらしく。うん、確かに画像にも横向きの歯が写ってますよね。なんか顎の骨って歯みたいな形だなぁ、と思っていたら、まんま歯でした!完全に埋まっていたので、存在すら知らずにいましたよ!

横向きに埋まった親知らず

なので、まず手術の際にはこの埋まっている奥歯を顎から掘り出して、それから顎の骨も削って嚢胞を取る、という2段階の工程がいるらしいです。その際、嚢胞の位置が顎にある神経と非常に近いので、通常の麻酔では痛みが強いかも知れないから全身麻酔で手術する、ということのようです。

で、今は手術前にリスクを提示する時代だから仕方ないのでしょうが、なかなか怖いことをサラっとおっしゃるんですよ。

1.歯を抜いて骨も削るので、そこを骨が再生して埋めるのに半年〜1年かかります。その間の強度は落ちてるから衝撃に注意!あまり硬いものをガチで噛むと、最悪顎が骨折しますよ、と。

2.神経近くを切るし、その際に空気に触れるので、神経の麻痺は避けられないと。短ければ数日、ひどいと半年くらい顎や唇の感覚がおかしくなる可能性が高い、と。最悪一生残りますよ、と。

3.ほぼほぼ嚢胞は良性腫瘍ですが、最悪悪性(癌)だとそれの治療に進みますと。極力キレイに嚢胞を取るけれど、癌の場合は残ってたりすると再手術もあり得る、と。


えぇ〜、嫌じゃん、そんなの怖いじゃん!

しかも、入院の際、大部屋を希望しても当日空きがないと2人部屋(一日¥11,000)で差額ベッド代が発生するし、緊急の手術が立て込んだら当日の手術が出来ない場合があります、と。それでもいいよ、と誓約書を出してね、っとこともなげに言うのよ。

いや、分かるりますよ。空きがなければ空いてる部屋に。手術も重症の急患が入ったり、場合によっては延期。とは言うけど、こっちだって仕事休んで都合付けて入院するんだから、ダメでした、また来てね、という事態は避けたいじゃないですか?

とは言え、じゃあ、別に無理に手術しなくてもいいんだよ?と病院は言わないけれど。実質、選択をさせているようでほぼ拒めない状況ですよ。なんか、モヤモヤしたまま同意書にサインをし、全身麻酔の適性検査?の予約をして帰りました。

ここでいいのかな?

しかし、よくよく考えると、確かに別にここで手術しなくてはいけない訳じゃありません。リスクのある手術を、半端な信頼感でやってもらい、万が一麻痺でも残ったら後悔するんじゃない?そんな気持ちがもたげてきました。

電化製品を買うときや旅行の時は口コミとか結構見ますからね。例えば口の手術なら医科歯科大とかどうなのかな?チェックしてみることに。

今はいい時代ですね。病院の口コミを見られるサイトまであります。それで予約した病院を見てみると…まぁ、良い口コミもあれば悪い口コミもあります。ヤンメイの受ける歯科口腔外科の口コミは少なかったです。大学病院なので全体の口コミ件数はあるんですけどね。まぁ、評価はバラついてます。

医科歯科大もチェックしてみました。これもやはり評価はバラバラ。どんな医師、看護師に当たるかで全然印象変わってしまうんだろうな。全体的な傾向というのはあるのかも知れないけど、もはやこれはどんな人と当たるか、という運次第があるんじゃない?と考え始めて、病院変更は断念。

もちろん、納得と安心は大事ですが、そのどちらも材料に欠けるので。今から病院を変えるとなると、また一から検査、予約と進めないといけないし、医科歯科大はかなり予約が詰まっているので手術も先になりそう。ならばこのままでいいや。

一応、担当の医師は分かっているので、その先生の経歴を調べてみます。他の歯科医院にも非常勤で行っているから現場はこなしている、と。論文も定期的に出しているから研究もやっているな。う〜ん、このペースで研究しているって、臨床はおろそかではないの?論文タイトルだけだといまいち臨床に則した研究なのかどうか、素人には分かりません。

もういい!自分のことながら、考え過ぎて少し面倒に。研究も現場も頑張っている先生であることを期待しよう!!なんとなく納得することにして手術の決心をしてしまいました。

全身麻酔の検査と入院予約

今回のヤンメイの顎骨嚢胞の手術の場合、全身麻酔をします。それで、その前にやはりリスクの説明と検査があります。

身長、体重を測ったり、肺活量の検査もします。麻酔の量を決めるのに必要なデータなんですかね?とにかく、学校の身体検査レベルではなく、呼吸機能の限界に挑む!みたいな検査でした。なかなか大変。

さて、それを済ませてから入院予約をします。必要書類を記入して、当日の流れを説明され、事前の準備とか必要な物をまとめた小冊子をいただきました。あとは持ち物を用意して当日を待つだけです。

入院にあたって

最近の病院は、入院の場合スマホ使うな、とは言わないんですね。なので、スマホは使える前提で。

今回、荷物を減らすため、前開きの寝巻きとタオルはレンタルで済ませることに。1日600円ちょい(税込)です。おまけで、コップ、歯ブラシ、イヤホン、マウスウォッシュ、ボディーソープ、リンスインシャンプー、箱ティッシュが付いてきます。これだけあれば、下着の替えと院内履きくらいしか必要なものはないです。身軽で良いですね。

難を言えば、入院費にせよこのレンタル代にせよ、2泊3日のうち、3日目は異常がなければ午前中に帰れるのですけど、マルっと1日分請求されちゃうんですよね。なんとなく、旅行の宿泊費と違ってて割高だなぁ、と。

そんな訳で、入院そのものの準備は簡単なのですけど、ヤンメイは別に面倒な用意がありました。それはお金の明確化。いやこれ、入院に限ったことではないのですが。

全身麻酔ってね、15万人に1人くらい亡くなるそうなんです。そこまで行かなくても、何か重篤な状態になる確率が僅かでもある。そうした時、保険の手続きとか、家の各種引き落としとか、仕事関係の処理しなきゃいけないこととか、万が一ヤンメイが死んでしまったら色々発生するので。その辺の引き継ぎ書類というか、お金のこと諸々を整理する必要がありました。

正直、これが一番面倒でしたね。終活ではないけど、一度はやっておかないといけないことですから。エンディングノートなるものを買ってきて、仕事が終わってからコツコツ書き進めましたよ。月々、どんな引き落としがあるのか、保険の請求はどうすればいいか、とかザーッとですがまとめてみました。ふぅ。

やっぱりね、ヤンメイ妻は外国人だし余計に分からない所が多いと思うので。その辺を整理しておかないと残された者は大変じゃないですか。まぁ、顎の手術なんでね。残すとか残さないなんて心配はほぼないんですけど。これで後顧の憂いなしです。

そんな風にまだ暑い9月を過ごしたヤンメイ、次回はいよいよ入院します。