ウチのカミさん中国人 ~毎日が異文化~

国際結婚したい人の夢を壊さないといいな。国際結婚の現実、いいとこ悪いとこ盲点、みんなお話しします。

中国の戸建てとマンション

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唐突ですが、皆さんのお宅はマンションですか?戸建てですか?

まぁ、普通に考えると、日本では(中国でも)戸建てか集合住宅か、といった選択肢だと思うんですよ。仮にトレーラーハウス住まいの人が読んでいてくれたら、それもレアで嬉しいけど、トレーラーハウスも戸建ての特殊ジャンルかな?と。

ヤンメイ家は現在マンション住まいですが、実は夫婦間で家の好みは違います。そして、水面下ではその覇権争いが日夜続いています。

今回はそんな、中国人妻の考えるお家の理想像のお話。

中国の都市部はマンション住まい

中国の都市部はマンションが一般的です。あっても戸建てというのは凄くレアです。政策の問題なのか、価格の問題なのか妻もよく知りません。とにかく、圧倒的に都市の住民はマンション住まいです。

もちろん古いマンションもありますし、マンションというよりは団地、集合住宅、といった趣の家もたくさんありますが。それでも都市住まいの人はマンションが基本なのです。

ヤンメイ妻もやはりマンションで育ちました。引っ越しも経験していますが、マンションからマンションへの住み替え。戸建て暮らしの経験はありません。

ちなみに、中国のマンションは基本的にスケルトンです。つまり、ガラ空きの空間を買って、自分で内装を手配します。キッチンも部屋の配置も思いのままです。同じマンションのお隣だって、自分の家と同じところなど窓の配置くらいしかありません。下手すると入口のドアすら違います。

逆に、都市部の住人が田舎の大きな戸建てを買おうとしても、売買が許されないらしいです。いわゆる、都市戸籍と農村戸籍の問題なのでしょうね。

中国人妻のこだわり

妻はそんなマンションで育ったせいか、戸建てへの憧れがとても強いです。現在、マンションに住み、その長所と短所が分かったのでなおさら戸建てへの想いをこじらせて募らせています。

妻のマンションでの不満は周囲の音の問題。ウチは角部屋なので音の問題は少ないのですが、それでも階下のピアノの音が気になったりします。すご〜くうるさいとかではないけれど、夜になると練習を始める家があって、練習だけあって下手くそなのが寝る時にしばらく聴こえてくるのです。まずこれが嫌。

あとは、子供のたてる音を注意しないといけない点。まだ幼稚園児なので、飛んだり跳ねたりが楽しいんですよ。家では跳ねないよ、と注意はするものの、厳しく守らせるのはちょっと難しいのです。そういった気遣いは日本ならではのものみたいで。

中国のマンションはどうした構造なのか、周囲の音が聞こえることがまずありません。むしろ、音をたてないような注意なんかまるでしていないように見えるのですが、全然音がしません。まぁ、昼間は窓を開けてると近所のオーディオの音とか道路の騒音とかはそれなりにありますけど、夜は静かなものです。これは、中国の建物、凄いなぁと思います。

あと不満なのは駐車場。マンションのすぐ近くには借りているのですが、少しは歩きますし、雨だと濡れます。もちろん別途お金もかかります。これが戸建てならドアを開ければすぐ駐車場ですからね。

自分で見つけてきたマンションだし、買った後は中国スタイルで間取りから好きにリフォームしたのですが。やはり住むうちに色々欲が出て来たようで。

マンション楽じゃん?

一方、ヤンメイは断然マンション派です。

なにより暖かい!ヤンメイ、昭和の戸建てで育ったのですが、その頃の戸建ては風通しが良いというか、正直めっちゃ寒い!密封性とか断熱性とかいう概念がないか、今の建物とはまるで違っています。窓辺の寒さたるやひどいもので、越冬したいテントウムシが固まって凍死するレベルです。(休眠状態?)

窓の数も多いので掃除は大変だし、半端にある庭の手入れも面倒だし、外出時の戸締りも手間がかかります。とにかく家に関しての思い出はプラスよりマイナスの方が多いくらい。プラスは広さくらいでしょうか。

マンションも掃除はありますが、戸建てほどの手間ではないし、外出時もロック一発でオッケー!もう戸建てでなんかで暮らしたくない、というのがヤンメイの本音です。とはいえ、家にいるより職場にいる時間の方がよほど長いので、家に関しては妻の満足を優先してあげないといけないかな?とも思います。

中国人にとっての家

そもそも、ヤンメイは極論すれば物を所有したくないのです。何かを持てば、その瞬間から失うリスクが伴います。なので、本当は家も賃貸でいいし、所有の負担からも自由でいたいのです。が、そうした身軽さは、家庭や所帯を持った社会人には一般的でないこともわかっています。

また妻は、家というのは家族と家庭の象徴なのだ、と言うのです。中国人にとって、寄るべき家という容れ物があって初めて安定が生まれるのだ、と。それは賃貸では得られないもので、賃貸ではあくまで借り暮らしの感覚になってしまう、と。これが中国人の一般的な感覚かは分かりませんが、確かに中国人はマンションを所有します。賃貸というのは、人生の一時期のもの、所有までの過程の住まいという感じなのかな?

そうまで言われると、こだわりがない分譲ってしまい、現在のマンション購入に至ったのですが。今も妻は虎視眈々と戸建てへの住み替えを狙っています。ヤンメイは果たしていつまで好みのマンション暮らしが続けられるのでしょうか?


ともあれ、中国人は家にこだわるよ、特にヤンメイ妻は戸建てにこだわるよ、というお話でした。

・中国、変わる街並と住宅事情