ウチのカミさん中国人 ~毎日が異文化~

国際結婚したい人の夢を壊さないといいな。国際結婚の現実、いいとこ悪いとこ盲点、みんなお話しします。

中国人妻の理想の庭に中国人魂を見た!

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現在、ヤンメイ、絶賛庭造り中です。とはいえ、梅雨時は全然進まず、真夏も暑過ぎてあまり進められてませんが。

ただ、色々造園の計画をしていると、ヤンメイ妻の発想というかモノの考え方が、本当にいちいちヤンメイと違うなぁ、と。

ステレオタイプ的に、「だから中国人はこうだ!」みたくくくるつもりはまるでないけれど、これはやはり異文化人だからだよなぁ、と思う案件だったので。忘れないうちに記録しておきます。

今回は、庭造りにも現れる日中の発想差のお話。

庭の整備の必要性

そんな訳で現在、庭の整備を計画しています。前々回の犬走りを含め、外壁とか色々に使ってしまってお金に余裕はない。なので基本的には出来ることは自分でやるというスタンス。まぁ、出来栄えとか多少犠牲にしても仕方ない、と。

子供の頃は庭なんて関心がなかったし、賃貸やマンション住まいの時も気にしたことなんてなかったけど、いざ自分の庭を持ってみると、やはり整備、整理が必要になってきます。

どういうことか?

庭を整備しておかないと2点困ることが発生します。

1.土が剥き出し

これ、別に美観の問題だけではありません。別にアイキャッチ画像のように荒野みたいでも問題ないけど?という人でも。

よくお庭に飛び飛びで石が敷いて(置いて)あることがありますが。ああして何かを置いておかないと、剥き出しの土で靴の裏が土だらけになります。これが意外に玄関を汚すのです。だから写真のように防草シートを敷いてその上を歩いているわけです。

特に雨が降った後などはてきめんで、ぐちゃぐちゃの泥で靴裏がドロドロになりますからね。そのまま入れば玄関も泥んこです。一切庭には立ち入らない、という人でも、入口から玄関までの経路は土対策が必要でしょう。

ちなみに、ヤンメイ家のようなウッドデッキの入り口に土って大敵で。土の中の菌には木を腐らせる効果があるので、実はウッドデッキは土汚れはキレイにしておいてあげる方が保ちが良いのだそうです。西部劇みたく乾いた土地なら大丈夫なのかも知れませんけどね。

2.草生える

ネット用語のように笑ってる場合ではありません。いや、まんま。剥き出しの土のままだと雑草、生え放題です。これも気にしないからいい、というだけでは済みません。

これも草ぼうぼうにしておくと、虫ちゃん達の恰好の住処です。夏は藪蚊とか嫌じゃないですか。それの育成地が自宅の庭って悪い冗談です。草地は蚊だけではなく、何かと刺す謎の虫とかも出たりしますからね。

それすら気にしない人でも、虫を繁殖させていると近所迷惑になります。現に、ヤンメイ家の隣家は老夫婦で、庭の手入れがなかなか出来ないので、隣家で大量発生している虫が我が家にもやってきます。

これ、ご近所ですしこちらは後発住人ですし、なかなかご意見も言いづらい案件なので。そうした点でも草は生やすなら芝生のように管理下にとどめておきたいのです。


なので、皆さん、庭には石を敷いてみたり、砂利を敷いてみたりするのですね。砂利なんて落ち葉掃きの邪魔だし、子供の頃はなんであんなもの撒くのか、と疑問でしたが、あれは汚れ対策であり雑草対策なのですよ。

まぁ、実際は砂利の間から雑草ぼうぼうなんてこともよくあるので。最近は遮光性を持った防草シートとセットが増えているのかな?

とにかく、庭のある皆さんは抜いても抜いても生えてくる雑草対策には結構な労力を使っていると思います。その点、ウチのように透水性コンクリートで覆ってしまうというのも選択肢です。

どうやってスペースを埋めるか

ただ、前回のエントリーでも書きましたが、砂利とか砂利風の透水性コンクリートだと見た目がそこまでよろしくないので、家の前側、面積もあり人目にもつくところを全部これらで覆ってしまうのは、さすがに味気ない。

もちろん整備が出来るなら芝生でも良いのでしょうが。毎年芝を手入れして、枯れたら貼り直して、というのも大変です。

なので、ヤンメイ家ではレンガとかタイルでスペースを埋めよう、という話になりました。割と、DIYで自分でレンガ敷きをしました系の動画や記事ってあるもので。コツコツやればヤンメイでも出来るかな?と。

とはいえ、土を削り、砕石を敷き、転圧をして、その上に砂を撒いて微調整をしてからレンガを敷く、というなかなか何工程もある作業が必要なのですが。さらにはモルタルを練って外枠も作ってビシっと作るのなら、さらに難易度は上がります。

中国人妻のこだわり1

しかし、ヤンメイ妻はそれだけでは済ませてくれないのです。上記工程だけで途方に暮れているヤンメイに、さらに要求を出してくれました。

こんなのがいいんだって。

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直線だけではなく、こういった円形と組み合わせた庭が美しい、と。

確かにね、確かに美しいよ。でもね、技術力も手間も格段に上がると思うよ。素人の最初の作業にやるべきことではないのでは?

ですが、ヤンメイ妻は庭をレンガなどで埋めるならばこの直線と曲線の組み合わせをどうしても入れたい、と主張します。やれば出来る、と。そうかなぁ…

中国人妻のこだわり2

あと、結構ヤンメイ家の庭では農作業をするのでね。レーキやらクワやら大物の農機具があってカサ張ります。さらに、畑の肥料とかも一度に使い切らないので、そうした庭いじり用のもの達を入れておく小屋が欲しいな、と常々思っていました。

お値段の問題もあるのですが、デザイン、サイズ感的にビビっと来る既成品がなく、やはりこれも自作かな?と考えております。

そんな中、ヤンメイの頭の中にあるのはこんなデザインの物置き小屋でした。形だけの参考画像ですよ。

 

このデザインでも充分素敵だと思うのですが。妻の理想は違いました。

こっちのデザインが良いというのです。えーっ!?

 

 

これ、大差ないし、そんなん奥さんの好きにしたったらエエやん、と思われるかも知れませんが。技術的には段違いなんですよ。妻の欲しい三角屋根の方がハードルがぐんっと上がるのです。

普通に考えて前者。こちらは木枠にまっすぐな板を乗せるだけ。板の防水さえしっかりしてあれば、中に水が入って来る恐れはないかと思われます。

しかし後者!こちらは屋根の頂点で板を2枚合わせるので、合わせ目の防水処理をちゃんとしないと水が入ってくると思われます、知らんけど。

しかも、この屋根の角度とか長さを決めるには、三角関数などの知識が必要になります。最近は便利なサイトでちゃちゃっと出来るのかも知れませんが。

面倒とかはともかく、技術的にヤンメイにできるのか?という点で誠に心許ない限りです。

ヤンメイ妻の発想

むしろ逆算して、ヤンメイの発想は「持てる技術で出来るよう」に、とデザインを決めている感があります。

しかし、ヤンメイ妻にはそういう発想がありません。出来るか出来ないか、ではなく、やりたいかどうかが全ての基本です。やりたければやる、やりたくなければやらない。実に素朴です。

そこに、出来るかどうか、という思考はあまりありません。なので、基本的に妥協ということがありません。

これは日本人との大きな違いだと思います。

なんというか、中国人は日本人のように偏差値から逆算して志望校を決める、的な発想はあまりしません。まず、願望ありき。

以前、中国人はいちいちメニューをみてお仕着せの食事を頼まない。表示の有無ではなく、食べたい品を頼むし、店側もそれに普通に応える、というエントリを書いていますが。


こんな自己決定の繰り返しが、こういう妥協のない意思決定を生むのかな?と思います。

もちろん、中国人だって実際は妥協するし、むしろ臨機応変といいながらコロコロ言うことを変える面があります。でも、基本的には「私はこれがしたい!」という欲求を発する力が、日本人の何倍も強いよなぁ、と思うのです。

発明とか起業には、こうしたレーザービームのような貫いて直進する意思力みたいなものが大切で、こうしたものを中国人は常日頃の行動で培っているように見えます。

日本人ですから

というより、たとえば食事のメニューを決めることひとつをとっても「ぐずぐずしていると周りの人やお店の人に悪い」とみんなと同じものを頼んでしまうような、他者優先の心、もしくは「なんか決めるのは面倒なんで同じもの」と決定を放棄してしまう心が、最近の日本人には目立つのかなぁ、と。

そこまでではなくても、「まぁ、出来るところで安全に」という発想で、唯一自由にいじっていい自分の家の庭すら、無難に作ろうとしていたな、と思い知らされました。

いや、単に手間が倍以上になるのに、成功確率が下がるから、楽をしたくて選んでただけって面もありますけどね。あくまで雑草を防ぎ歩きやすい空間を作るのが目的なので、そこまで庭に情熱はありませんし。

とはいえ、ヤンメイにはハイとYES以外の選択肢はありませんから、やることになるのでしょう。やる以上は成功に向けて方法を考え、努力するだけです。


そんな訳で、どうやら夏が過ぎたら(ヤンメイには)高難易度の庭造りがやってきそうです。中国人妻が妥協なき庭に突き進みます、というお話でした。