えっ!?なんで急にアメリカ人?
とか思ってません?
頭が硬いのは不許可ですよ。ほら、ウチカミはカルチャーギャップを語る国際結婚ブログじゃないですか。←知らんがな
なので、面白ければなんでもいいんです、聞いた話ではありますが、外国人の異文化理解について、一つのエピソードをお話したいと思います。
今回はお中元の効能のお話。
免状がもらえない
今回の主役はヤンメイではありません。ヤンメイの友人で、アメリカ人と結婚している日本人A子ちゃんのエピソードです。
A子ちゃんはお料理が大好きな女性です。かなり凝り性の彼女は、素人でありながらプロコースの料理学校に通ったりしている、本気度の高い人。フレンチ、イタリアンは既に数年の修行の末、ディプロマ(修了証書)を持ち、さらに懐石料理を学んでいました。
こちらも基礎コースを終え、三か月更新の上級コースに学んでいたときのこと。早い人なら半年で修了となるので、「最短でマスターするぞ!」と張り切っていました。同じクラスでもセンス、技術ともに上手な方だったので自信もあったのですね。
ですが、上級で学び、半年を経ても皆伝のお声はかかりません。「あれ?」と思いつつ、更に更新して学びましたが、どうにも先生から修了のお声がかかる雰囲気はない…(試験とかではなく先生の認可なのです)
アメリカ人旦那の発想
煮詰まって、アメリカ人の旦那に「なんでまだ修了にならないのかなぁ」と相談したところ、意外な返事が!
「お歳暮贈った?」
はぁ!?
時はまさに初夏だったのですが、アメリカ人にお中元送付の有無を確認されるとは!しかも、全然料理と関係ないし!!
「いや、だって日本料理とか伝統のモノでしょう?そういう気遣いとか大事なんじゃない?」
いやいやいや、ないでしょ、そんなこと。
とは思いつつ、一方でそれもそうかと納得した素直なA子ちゃん。早速お中元を贈ってみました。しかも、万事徹底したところのある彼女は、更にダメ押しをしました。
たまたま先生のお宅が、お孫さんをインターナショナルスクールに入れたがっているのを小耳に挟みました。しかし、そこは関係者の紹介がないと入れない学校。A子ちゃんのウチは子供をちょうどそこに通わせていたので、「よろしければご紹介できますけど」の一言も添えた送り状も一緒に送りました。
すると、すぐに皆伝のお達しが出たそうです。
そこかよ_| ̄|○
嬉しいような悲しいような、複雑な心境になりますよね(笑)
プレゼントの効能
まぁ、色々な指摘を含んだエピソードですが、やっぱり人間は気を遣われると悪い気はしないんだな、と。
ヤンメイも若い頃は、盆暮れの贈答って無駄な儀礼だと思っていました。が、大人になるにつれ、感謝を形で示す良い機会だな、と捉え方も変わってきました。むしろ、初めてお歳暮を贈ったときとか、大人の階段を昇った気がしましたね。
アメリカでも暮らしていたA子ちゃんによると、アメリカ人はお歳暮、お中元の風習はないらしいです。(当たり前か)ですが、お世話になった人や上司に、クリスマスプレゼントやカードを贈ったりして、やはり感謝を形で伝える習慣はあるみたい。
なるほど!その辺の感情は同じたがら、旦那さんもお歳暮に気が付いたんですね。それにしても、随分と日本文化に精通したご主人ですよね。ヤンメイにこの発想が出来たかどうか…
脱線:お礼状の話
話が逸れますが、ありがたいことにヤンメイも少しですがお中元、お歳暮をいただくことがあります。その際の御礼状書きはヤンメイ妻の仕事です。
別にヤンメイが書いても良いのですが、以前、こちらから贈り物をした時にいただいた御礼状の末尾に、ご本人のお名前の下に「内」と書かれたものがあり。これなに?と。
家内の「内」だよ。奥さんが主人に変わって代筆しました、って意味だ、と伝えたところ、大いに気に入ってしまい。なんか上級者っぽくて良い!と(笑)。いただいた本人ではなく、奥さんが代筆するというのもおかゆかしいような、日本的な感じだ!とのこと。以後、ヤンメイ家ではヤンメイ妻が御礼状を書いてくれます。文面の起草はヤンメイですが…。
確かに、妻の狙い通りというか、外部ではとても日本語の上手な丁寧な奥さん、との評価を一部でいただいております。
以上、お中元で免状を売ってしまう人がいる、心が潤った人のお話でした。