妻はテレビっ子です。色々な番組を観ているせいか、ワイドショー的話題も含めて、日本の現在の流れについては完全にヤンメイより詳しいです。外国人妻に、日本事情をレクチャーされる日本人ってどうなのか…
ともあれ、そんな中、小金井市女子大生刺傷事件の報道が盛んで、妻は我が事のように憤っております。
今回はそんな量刑についての日中の違いの話。
日本は犯罪者に甘すぎる
一言で言えば、中国人である妻が、日本の司法に対して抱く感情はこれです。
なんでこんなに悪いヤツに甘いのか!?
確かにね。それは日本人でも思っている人が多いと思います。
事件の概要はこちら。
小金井市女子大生ストーカー刺傷事件 - Wikipedia
妻はこうしたストーカー犯罪者が、なぜ日本では死刑にならないのかと、とても怒っています。他人の人生を激変させておいて、精神的、肉体的苦痛を与えた人間の何を守るのか?と。加害者の人権より、被害者の人権を守らないのか?と。
この事件に限らず、色々な日本の犯罪に対して、毎回この感想を持って、毎回怒っています。
うん、激しく同意。
日本人もこう思っている人が多いと思うけどなぁ。
悪、即、斬の中国
妻が怒るのには理由があり、彼女の中の基準と日本の判決が大きくかけ離れているんですね。現在は中国の司法も変化しつつあるようで、詳しくは分かりませんが。妻が中国にいた15年くらい前の司法は、結構過激だったようです。
悪、即、斬!
つまり、バンバン死刑です。
窃盗でも死刑ということがあったようですからね。昔は物の価値が高かったということなのか、犯罪抑止の為に重い量刑を科したのか。少なくとも、窃盗でも傷害でも性犯罪でも死刑の可能性があるようなので、こんなケースは間違いなく死刑でしょう。
中国って人権意識の低いイメージもありますが、一面ではこんなところがあるんですよ。死刑にすれば、万事解決ではないけれど、個人的にはこの方がモヤモヤは少ないかな。
スピード&チャージ
昔の長嶋巨人のスローガンでしたっけ?これ。これは中国の司法を言い表してもいます。
さらに、妻が日本の司法に驚くのは審理期間が長いこと。実際は、裁判経験がないので本当に日本の裁判がどれくらい長いのか知らないんですけどね。
でも、テレビとかでは結審まで10年、15年ってあるじゃないですか。中国ではありえない長さだそうで。
その点、中国の裁判はスパッとしています。良いか悪いかは考え方次第ですが、二審制なんですよ。そして、そもそも、審理期間が短い。
確かに、事件によっては裁判に時間がかかり過ぎて、判決が出たころには当事者が10年も歳をとってた、なんて、無実だったらゾッとしますもん。
日本は交通違反に厳しい
その一方、日本は交通違反にはめっぽう厳しい。駐車違反もあっという間にレッテル貼られるし、誰もいない道路で転回しても、タイミングによっては捕まっちゃう。
中国はこの辺まだアバウトなので。交通警察とか専門の人たちがいるけれど、日本ほど厳しい環境ではないようで。
命を奪うとか、刺傷事件とか、どう考えても悪者と被害者がはっきりしている事件で、長々と裁判をしてようやく罪が決まる。それも、死刑はなかなかない。
その一方で、場合によっては誰も被害を受けない、運が悪かった的な交通違反でも即罰金とか免停とか、処罰がすごくスピーディー。
この辺にギャップを感じるみたいですね、日本で生活する外国人としては。
もちろん、行き過ぎたスピード違反だと、車は凶器と同じですからね。そういうのを良しとするわけではないけど。そういう人を免停で車に乗れなくさせて、周囲を危険から遠ざけられるのならば。行動に危険性のある人を、シャバをうろうろさせなくする方策もあっていいんじゃない?なんて話を夫婦でしておりました。
ともあれ、外国人、特に中国人から見ると、日本の量刑はアンバランスに感じる、というお話でした。
ちなみに、類似の話題で交通違反の話はこちらでもしております。