ウチのカミさん中国人 ~毎日が異文化~

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無垢フローリングにオイル塗装した 〜ログハウスのフローリング

先日、日曜日の結構な時間を使って無垢のフローリングにオイル塗装をしてきました。オイル塗装?ワックスじゃなくて?

聞き慣れない単語かと思います。間違えじゃないですよ、オイル塗装です。木に油塗ってきたんですよ。無垢フローリングの保護には必須の作業です。

オイル塗装、下調べはしてあったんだけど、実際にやってみると色々と予想と違うことがありました。今回はそんな、無垢のフローリングにオイル塗装をしてみた記録です。

無垢材と汚れ

無垢材って、ぶっちゃけ何の加工もしていない木の板(ヤスリがけで滑らかにはなってるよ)です。例えば、ジュースとかケチャップとかこぼすと染み込んでいく訳です。

実はフェニックスホームさんの展示場に打ち合わせで何度も訪れています。それで気になっていたのがこれです。


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人がよく踏むところは、やはり汚れてきているのが分かると思います。無垢材だとよく使っているところはこうなるんだなぁ、と。それはそれで味が出てよいのですけど、やっぱり極力汚れは防ぎたいので塗装は必須だと思いました。

無垢材に塗装

無垢材に塗装をすると、表面にコーティングをすることになるので、汚れを防ぐことが出来ます。ただ、この塗装は大きく2種類あって、両者のテイストはかなり違います。

自然塗料系

これは植物油を原料とした塗料で、木に染み込んでいく感じのテイスト。強固に膜を作るのではないので、木の呼吸を妨げず無垢材のサラッとした風合いが保たれます。反面、そこまでの防汚性はありません。

以下のメーカーが有名どころみたいですね。多くはヨーロッパ性で有害な化学物質は使わず、安全性が高いのがウリですが、お値段もそれなりに張るのが特徴です。オスモ、リボス、ワトコは調べればすぐに出てくるビッグ3ですから、好みで選んでも間違いはないかと。

 

 

 

 

 

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ウレタン系塗料

ウレタン系は屋外の塗装にも使われる、耐久性や保護力の強い塗料です。樹脂の皮膜を作るので木をコーティングしている感じで、光沢のあるツルツルな仕上がりになります。体育館の床を思い出すと分かりやすいですね。

水や汚れを弾く力が強い反面、木のナチュラルな風合いはどうしても犠牲になってしまいます。

さらにウレタン系塗料には油性と水性があり、手間や調合の難しさがある反面、耐久性が良いのが油性とのこと。水性の方が簡単で塗り易いようです。

 

 

ヤンメイ家の塗料

さて、上記の違いを加味して、ヤンメイ家ではオイル塗装を選びました。やはり、せっかくの無垢フローリングですし、風合いを大切にしたいなぁ、と。

しかし、前掲の外国製のオイル塗料はお値段が高いので、調べたところ国産でも効果や塗り易さが遜色なく、有害な有機溶剤も使わず子供にも安全な塗料がありました。ユーロです。国産なのにユーロっていうのも何ですが、無垢フローリングのブログでも評判が上々なので真似してみることに。

 

色を付けたくないので、ユーロカラーではなくユーロオイルクリヤーを選びました。床の焼けや手垢なども防止できるらしいので、よく触るところに塗るのもありですね。

トイレやキッチン、洗面所など水はねする所はウレタン系にするのも魅力的でしたが、今回は見送りました。

フローリングにオイル塗料をする準備

マスキングテープを貼る

まずは塗る床に面した壁を保護するため養生テープを貼ります。別に巾木に塗りムラが付いても気にしない、という方はワイルドに養生なしでもいいかも知れません。

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はっきり言って、これにかなり手間がかかり、予想外に時間を喰います。真っ直ぐな部分が長い場合、何ヶ所かに区切りながら張り足しても大丈夫です。我が家も凸凹の部分は細かく切り貼りしていきました。

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ただ、「きっちりやらなくても足元なんか見ないよ」という人は気にならない部位かも。特にクリアーオイルで色がつかないと、パッと見では区別が付きません。無垢材は木目が板ごとに違うし、汚れかと思ったら木目だった、って普通にありますから、神経質にならなくても大丈夫。

ちなみに、「養生する」というセオリーから一切自由なヤンメイ妻は巾木にもオイルを塗ろう、と言い出しました。というのも、子供が飲み物や食べ物をこぼす時は、巾木かそれより高くまではねることもあるだろうから、と。目からウロコでしたが一理あります。

でもね、じゃあ壁一面塗るのか、と。それも労力と費用から現実的ではないので、ダイニングテーブルの近くだけは巾木まで塗ることにしました。

電動サンダーで無垢材を磨く

サンダーとはサンドペーパーがけをする道具で、広い範囲をヤスリがけするには必須の道具です。今回のためにヤンメイも購入しました。

しかし、フェニックスホームさんによるとサンダーは不必要とのこと。

メーカーの説明だと

下地作り → 塗り① → ケバ取り → 塗り②

刷毛塗り後に拭き取り

塗ったあとは20時間乾燥

とあります。下地は♯180〜240のヤスリで、その後のケバ取りは♯400〜800でやるように、と。

フェニックスさんは最初の下地作りはいらないよ、ということだったんでしょうね。

本当なら塗り①の後にサンダーをかけるつもりでしたが、とにかく工事が全然完成せず。完成後の休みは1日しかなかったので、まずは一度塗り。その後、2度塗りは夜中にちまちま塗り足すことに。

結果的にサンダーは一度もかけませんでした。

サンダー作業は粉も飛ぶので吸塵機が必要なのです。つまり、うるさいから夜の作業では使えないんですよ。

なので、ヤンメイ家の床は一度もヤスリがけせずに2度塗りされています。それがオイルの浸透具合や仕上がりの美しさにどこまで影響するのか全然分かりませんが、もうやっちゃったんだからしょうがない。

ユーロオイルクリヤーを塗る

さて、では下準備が終わったらいよいよオイルを塗っていきます。コテバケとローラー皿、ウエス(ボロ布)を用意します。

コテバケとはいわゆる刷毛の代わりにつかう、スポンジのようなコテで、塗料を染み込ませて使います。幅広の方が大きな面積が塗れそうですが、150mmのまさに下の商品を買いました。上で紹介した塗料メーカー、オスモからも同様の商品が出ていますが、これも値段が高いのでこちらに。でも、何の問題もなく快適に塗れましたよ。

それと、絶対に必要なのはローラー皿。こんな塗料入れです。この容器によく振ったユーロオイルクリヤーを注いで、ハケに付けて塗っていきます。オイルは独特の匂いがありますが、そんなに不快なものではありません。ただ、ずっと作業をしていると全身オイル臭くはなりますよ。

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お習字の筆のように、ボチャっとコテバケをオイルに浸け、皿の斜め部分で軽く絞ります。ぽたぽた滴らない程度が適量です。

 

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隅の方からこするように塗っていきます。オイルの伸びがよく、サーっと塗れてどんどん床に染み込んでゆく感じです。

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塗ってから5〜10分でウエスを使って拭き取っていきます。あまり放置すると拭き取りずらくなるので、ある程度の面積を塗っては拭き取り、塗っては拭き取りを繰り返します。塗ったばかりだとツヤツヤですが、すぐにパッと見の区別はつかなくなりますので、どこまで塗ったか目印が必要かも。

あとはひたすら作業を続けて塗り終えます。塗装後に20時間の乾燥をさせてから2度塗りです。

オイル塗装の時間や注意

ここからはあまり他のサイトには書いていなかった情報を。

作業時間について

ヤンメイの場合、6畳くらいの面積なら10分程度で塗れてしまいました。放置と拭き取りを入れても30分くらいで6畳が塗り終わる感じです。

ただ、人間ですからね。6畳間を2、3室塗っている分には良いのですが。20畳を超えるリビングとかを前にすると、ちょっとクラクラします。順番があるなら、気力、体力のあるうちに大部屋をやってしまう方が良いです。

ヤンメイは半日かけて50畳近く塗りました。上記のように6畳30分なら、50畳も4時間ちょいで終わる計算です。

でも、人間は疲労しますから、ずーっと同じペースでは動けないのです。鍛えてる人なら平気かもしれませんが、ヤンメイは後半めっちゃキツかったですね。

膝が痛いよ

拭き取りの運動的な疲れはもちろんのこと、実は地味にキツイのは膝です。

フローリングにオイル塗装をする時は、両手両膝をついて作業をします。ずーっと膝を着いてますから、段々と痛くなってくるんですよ。ヤンメイは途中から膝にタオルを巻いて作業していましたが、それでも結構痛かったです。

もう、2日目以降は膝を着くだけで痛い感じ。バレーの選手がするようなサポーターが欲しかったですね。短期間にまとめてガーっと塗る人は、塗装道具に加えて膝の保護を考えましょう。

ウエスは柔らかい布が良い

それと、拭き取り用のボロ布にも善し悪しがありました。ヤンメイは主に古い服を使ったのですが、1番良かったのは古い白いTシャツでした。

なぜか?まずはくたった綿は油の染みこみが良いのです。ポリエステルやフリースっぽい素材は油の吸いがイマイチでした。また、綿素材でデニムやポロシャツなどゴワついたものはやはり油を吸ってくれない感じなので、硬い布は避けた方が良いです。

また、同じ綿でも黒や紺などの濃い色は、どれくらい油を吸っているかが見えづらいので、どんどん拭き上げるときに不便です。その点、白など明るい色の布は、油を吸っていない部分と取り替えながら効率的に作業を進められます。

2度塗りをする

本来は1度目の塗装のあと、サンダーをかけてから2度塗りにかかりますが、ヤンメイは乾燥だけ済ませてからサンダーなしで2度塗りにかかりました。

とにかく、引っ越しまで時間がなかったので、翌日以降、夜に仕事が終わってから作業を少しずつ進め、3日かけて2度塗りを完成させました。

ちなみに、ヤンメイはユーロオイルクリヤーの3.5Lを買ったのですが、2度塗りの3/4が終わったところで使い切ってしまい、2缶目に手を付けました。惜しい!あと少しだったのに。2度塗りの方が使うオイルの量は少なかった気がします。最初である程度染み込んだからかな?

塗り終わってみて

1度塗りと2度塗りの違いというのは見た目ではほとんど分かりません。触ってもあまり分かりません。ただ、防汚効果は違うと思うんですよね。

実は、つい昨日、鼻血で床を汚していたらしいのですが、染み込みもせず拭いたら綺麗になったそうです。良かった〜!血が大丈夫なら、コーヒーやジュース、ケチャップにも負けないと思います。

本当は2、3年毎に塗り直すと良いらしいですよ。今はもう、ちょっと塗り直す気力はないですけど。まずは経年変化でどんな味が出てくるのかを楽しもうかな。汚れたらその時こそサンダーの出番だ!

 

そんな、無垢フローリングにオイル塗装をしたというお話でした。