ウチのカミさん中国人 ~毎日が異文化~

国際結婚したい人の夢を壊さないといいな。国際結婚の現実、いいとこ悪いとこ盲点、みんなお話しします。

味噌汁は濾さなければいけないのか?

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なんか唐突なタイトルですが。最近聞いた知人夫婦の話が、過去の自分を妙に思い出させる内容だったので。

なんかね、やはり国際結婚の夫婦が、味噌汁を濾す濾さないでぶつかったのだそうですよ。これはねぇ、ヤンメイが判定するに「こだわって文句言う奴が悪い!」の一言です。正解はないのだろうけど、国際結婚ってこういうトラブルが起きがちなんだろうな、と思います。

そんな訳で、今月久々のエントリは、別に味噌汁漉さなくっても死ぬわけじゃあるめぇよ、という美味しんぼにケンカを売るようなお話です。

味噌汁漉してますか?

変換があるから打ってますけど、ヤンメイ「濾す」という感じ書けませんでした。さすがに今覚えましたけどね。一応、国語のプアーなお友達向けに「こす」とフリガナもご紹介。液体をアミに通して、材料とか固形分を液体と分離させるあれです。

お味噌汁の場合は出汁を取るときにもやるかもしれないけど、主にお味噌を網の中で溶かす時に、味噌の中の大豆のかけらがお味噌汁に入らないようにする行為ですね。なので網に残った大豆はカスとして捨ててしまうのですが。

ヤンメイ家では、味噌、濾したり漉さなかったりでした。一応ヤンメイ妻には、作り方としては漉すようにお伝えしてはありました。でも、面倒なのか濾さない割合の方が高かったですね。

でも、外国人には馴染みのない味噌汁を作ってくれるだけもありがたいですし、大豆カスが入っているからといって味が濁るって実害をヤンメイは感じなかったので。特に文句をいうこともなく、なんのトラブルもありませんでした。この辺って、同じ日本人でもご家庭ごとに習慣が違いそうですね。

濾さない味噌汁許せないマン

ただ、冒頭のご夫婦は、日本人男性と中国人女性のご夫婦ですが、味噌を濾さなかった奥さんに対して、ご主人が「基本がなってない!」と叱責されたようです。


相手は外国人だしね。基本なんかなってないわ!


そもそも、基本ってなんだよ!?

 

 

いや、まぁ、百歩譲ってそれが基本なんだとしても。それって完全にご主人の好みじゃないですか。この場合、怒るなんてとてもできるものではなくて、「私は濾したのが好みなので、そのように作ってもらえたら嬉しい」というのが関の山なのでは?

こういうと、「料理というものは~」とか「和食というものは~」って反論がありそうですけど。「味噌は濾して使うべし」って、法律は別にないですし。必ず濾すべき合理的な理由があるようにも思えないのですよ。大豆カスを入れたままだと発がん性が2割増す、っていうのならともかく、「こういうものだから」っていう理由は思い込みや慣れ以上の根拠はないんじゃないですか?

実は我々の「こうあるべき」って思い込みって、実は根拠が薄弱なんですよね。ただ、習慣としてその人に定着しているだけ。なのに、それが国際結婚夫婦の仲を結構邪魔してくるんですよ。ヤンメイも何度も泣かされています。

これ、本当に変な宗教みたいなもんだからやめた方がいい。変な思い込みからは出来るだけ自由でいる方が人生が快適だし、夫婦仲も円満になります。

濾さなくても美味しいかもよ?

ヤンメイの場合、「濾さないけれど不満はない」から「むしろ濾さなくていいわ」と発想を転換出来たのにはきっかけがあります。それが「なめこセンター」との出会いです。

「なめこセンター」というのは群馬県沼田市にある地場産センターで、なめこをはじめ、色々な農産物やお土産を販売しています。こちらでは、無料のなめこ汁をふるまっていて、誰でもいただくことができます。こちらで作られた味噌になめこを入れただけの超シンプルな味噌汁なのですが、これが絶品なのです!シンプルであるがゆえに、なめこと味噌のおいしさがめちゃくちゃ際立つのです!!(材料それしかないしね)

ヤンメイ家は皆、この味噌汁を飲んでからなめこが大好きになり、沼田に来たら必ず立ち寄って味噌となめこを買って帰るようになったのですが、それは余談。

本題は、その絶品なめこ汁は濾していない、ということです。無料という手前、スピーディーかつ大量に作る必要があり、いちいち濾してられないだけかも知れません。しかし、とにかくその「濾していない」味噌汁はバカ美味なのです。ならば、これはもはや大豆カスを具と思うしかありません。

元々が栄養のあるものですし、そもそも捨てるのが間違っている、という発想すら成り立ちます。大根の葉やブロッコリーの茎を料理に使うの同じ考えです。ヤンメイの実家はこれらを捨ててしまう家でしたが、結婚後はそういったものも立派に材料だし美味しい、ということをヤンメイ妻に教わりました。そして、大豆カスも具、という発想の転換につながったのです。

いや、まぁ、結局は味噌汁なんて好きに飲めばいいだけなんですけどね。「こうじゃなきゃいけない!」って思い込みの強さって、日本人に特に目立った特性のような気がして。もうちょっと大らかになるほうが、自分も周りも楽じゃないかなぁ、と。


そんな訳で、ヤンメイ家では濾さない味噌汁を美味しく食べています、というお話でした。食べ物に文句を言ったらいけませんよねぇ。